IB認定校への道 -IBのプログラムについて-

スポンサーリンク




みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマ・プログラム・コーディネーターをしています。

筑坂の田んぼにはストロベリーキャンドルが可愛らしくも誇らしげに咲いています。なんでも、この植物は肥料になるそうです。この花を見ると、田植えも近いと感じます。

さて以下のIB認定校への道 -認定プロセス1、2-では、国際バカロレア(IB)から認定を受けるためにどのようなプロセスを経るのかについて、学校関係者向けにコーディネーターの視点から取り上げました。

IB認定校になるには、どのようなプロセスを経るのか熊谷優一が解説します。
IB認定校になるには、どのようなプロセスを経るのか熊谷優一が解説します。

今回はみなさんご存じかもしれませんが、IBのプログラムについておさらいしましょう。保護者、中学生のみなさんに読んでいただけたらと思います。まずはIBのプログラムから始めましょう。

IBのプログラム

IBのプログラムは、以下の表のように、対象となる年齢によって、大きく4つに分かれています。私がコーディネーターをしているのは高校段階で実施されるディプロマ・プログラム(DP)です。

プログラム名 対象年齢
プライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP) 3歳~12歳を対象
ミドル・イヤーズプログラム(MYP) 11歳~16歳を対象
ディプロマ・プログラム(DP)  16歳~19歳を対象
キャリア関連プログラム(CP) 専門学校や社会に出て行くためのコース

DPは本来、英語・フランス語・スペイン語で行われるプログラムですが、文科省は日本語と英語で実施することを国際バカロレア機構と合意しました。

文科省によると、2017年4月1日時点で、日本ではインターナショナルスクールを含め、42校がIB認定校となっています。そのうち学校教育法第1条に規定されている学校(業界では一条校と呼びます。)が20校です。一条校でDP校として認定されているのが17校、うち8校が日本語と英語によるディアル・ランゲージDPです。

認定校について、詳しくは文部科学省のHPをご覧ください。

日本語DPについて

では具体的にDPがどのようなプログラムなのかについて見てみましょう。

科目名
知の理論(Theory of Knowledge:TOK)
CAS(Creativity, Action, Service)
課題論文(Extended Essay)
DP科目 1.母国語 言語と文学・文学 など学習者の母国語に関する科目
2.外国語 英語Bなど外国語に関する科目
3.個人と社会 世界史・地理・経済・政治 など社会科に関連する科目
4.実験科学 生物・化学・物理 など理科に関連する科目
5.数学 数学に関する科目
6.芸術 音楽・美術・Theatreなど 芸術に関する科目

日本語DPでは、必須であるコア3科目に加え、DP科目の1~6の各教科分野から各1科目ずつ、全6科目を学習します。その6科目のうち、2~3科目をスタンダードレベル(SL)、3~4科目をハイヤーレベル(HL)で、また最低2科目を英語で実施します。どの科目を実施するか、どの科目をSL・HLで実施するかは、各学校によって決められます。またグループ6の科目の代わりに、グループ1~5の科目の内、2科目を選択する事もできます。

SLとHLの違いは学習時間と学習範囲です。60分を1時間として、SLは150時間、HLは240時間の学習が義務付けられています。HLの学習時間がSLに比べて多いので、その分学習内容も多くなります。

それを高校3年間の内、2年間内で学びます。その後、11月1日を含む週の月曜日(2016年は10月31日)から約3週間にわたって行われるIBの最終試験を受験します。ただし受験する科目が毎日あるというわけではありません。受験する科目によって日程が異なり、約3週間の間にDP生が受験するDP科目の試験がそれぞれ設定されています。受験日は世界共通です。2016年11月に行われた試験の日程が公開されているので、そちらを参照ください。

2016年試験日程

公式に結果が出るのは1月です。日本におけるディアル・ランゲージDPは2年前から仙台育英学園高校や沖縄尚学高校で始まり、昨年11月に初めての日本語による最終試験が実施されました。果敢にチャレンジした両校の生徒たちと、それを指導した先生方に称賛を送ります。

現在日本各地でIBのプログラムを実施する候補校になっています。それらの多くが導入しようとしている日本語DPについて、まとめてみると次のようになります。

1.高校3年間の内の2年間のプログラム
2.必修のコア3科目 + 1~6の教科分野から6科目を学習
3.6科目中2〜3科目をSLで、3~4科目をHLで学習
4.6科目中最低2科目を英語で学習
5.ディプロマプログラムの取得は全世界指定の日程(毎年11月)で行われる試験を受験

最後に

今回はシリーズ「IB認定校への道 vol.2」としてDPの概要を取り上げました。DPの6つのグループの中で、どの科目をSL/HLのどちらで、英語/日本語いずれかで実施するかは、各学校の施設や先生などの資源によるところが大きいです。

すべての学校ですべてのDP科目を日本語、または英語で実施するのは、不可能です。学校には教員数、施設、そして予算にも限りがあります(ちなみにIBの理科実験室の要件を満たすためにかかる費用は結構な金額になります。)IB生でない大多数の生徒たちを教える教員ももちろん必要なので、戦略的に計画を立てていかなればいけません。

システムについての話だったので、ちょっと堅くなってしまいましたね。学校関係者だけでなく、IBについてもっとしりたいと思っている生徒と保護者の皆さんにも、わかりやすいように心がけていきたいと思います。

IBのプログラム概要は坪谷ニュウエル郁子先生や、教育ジャーナリストの後藤健夫さんも詳しく説明されています。そちらもご覧いただければと思います。

坪谷ニュウエル郁子先生のインタビュー
後藤健夫さんの寄稿

今日も読んでいただき、ありがとうございます。また、今回のエントリーを書くにあたって、ご指導いただいた坪谷ニュウエル郁子先生に感謝申し上げます。

スポンサーリンク




フォローする