IB認定校への道 -DPCの仕事-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマ・プログラム・コーディネーターをしています。

最終訪問の提出書類締め切り終えた2017年1月7日に私の体重は70㎏ちょいありました。1月末に最終訪問を向け、2月13日にIB校認定を受けた後に計ったら62㎏になっていました。それくらい肉体的にも精神的にもハードでした。IBコーディネーターの仕事は「結果にコミットする!」と言いたいところですが、あんまり冗談になりません。

認定申請書類の提出期限から最終訪問までの1か月で8㎏痩せるほどコーディネーターには負担はかかることを、ぜひ管理職や教育委員会の皆さんに理解していただきたいのです。

先日、「認定プロセス」について書きましたが、今回は認定申請で重要な役割を担うコーディネーターの仕事について触れておきたいと思います。

IBコーディネーターにサポートを!

本校は2015年3月に候補校申請をし、同年9月1日に候補校になりました。2016年6月にコンサルテーションビジットを経て、2017年1月末に確認訪問(Verification Visit)を受け、同年2月13日に認定校となりました。

コーディネーターはIBのプログラムを実質的に運営する責任者です。認定に至るまで計画立案のいちいちすべてにコーディネーターは関わります。

『プログラムの基準と実践要項(Programme Standard and Practice)*1』には、「学校は、プログラムコーディネーターを指名し、業務内容、担当授業時間数軽減措置を定め、職責を全うするための支援とリソースを提供すること」と記載されています。

管理職や教育委員会のみなさん、コーディネーターに指名した先生にどうか十分なサポートを検討してください。皆さんの大切な人材をぜひ守っていただきたいと思います。

IBコーディネーターの仕事

IBコーディネーターは、IBという教育プログラムのいわば総監督です。映画製作で言えば、スティーブン・スピルバーグのような監督もできるエグゼクティブ・プロデューサーみたいな感じでしょうか。時にプレーイングコーチにもなるでしょう。

コーディネーターの仕事は、IBOとの窓口、認定申請にかかる資料の入手、書類の作成・翻訳、学校内外の関係者との打ち合わせや決定、教員、生徒、保護者への啓蒙、予算交渉、IB科目担当者のトレーニングなどなど、あげたらきりがありません。

「コーディネーターはプログラム成功のカギだ」なんて言われますが、本当にその通りだと思います。

新しいことを始めるのです。校内の反発もあります。時には予算交渉の席で無茶なことを言ってやっかまれたりします。それでもIB校認定が組織のミッションであった場合、コーディネーターは推し進めていかなければなりません。校内でIBのシステムを作っていくのがコーディネーターです。

その他、コーディネーターの業務内容については、IBから出ている様々な文書に細かく記載されています。現在は以下に挙げた文書のように日本語に翻訳されているものが、文部科学省のHPから入手できます。

『国際バカロレア認定のための手引き』
『ディプロマ資格プログラムに関するよくある質問』
『IBワールドスクールのための規則:ディプロマプログラム』
『DP認定ガイド』
『一般規則:ディプロマプログラム』
『DP:原則から実践へ』

読んでおかなければならない文書はこのほかにも山のようにあります。候補校になるとOCC(オンライン・カリキュラム・センター)のアカウントが付与されますので、詳しくはそちらで確認してください。

コーディネーターに必要な力

コーディネーターに最も求められるのは、英語力ではないでしょうか。いくら日本語DPといえども、IBとのやり取りや、申請に係る文書の作成は基本的にすべて英語です。最終訪問の時はコーディネーターがプログラムを運営するうえで十分な英語力を持っているかも見られます。

日本語に翻訳されている文書はほんのわずか。氷山の一角にもなりません。膨大な量の文書を読み、それを翻訳してまとめ、日本語での会議を英語でまとめIBに報告することになります。コーディネーターの仕事の大部分は翻訳に追われます。もしできれば、日本語と英語ができる人をもう1人サブでつけてあげられたら仕事はよりやりやすくなると思います(これは私が個人的にあったら助かったなと思うことです)。

その他には、交渉力と忍耐力でしょうか。そのすべてが随分鍛えられたなと感じています。ある程度教員経験があり、学校という組織や教育について理解していて、英語ができるめげない人がコーディネーターに向いているのかなと、私は個人的に思っています。

最後に

コーディネーターに指名された先生方、お気持ち察します。孤独ですよね。いわゆる「ガッコウのセンセイ」の仕事とは大きく異なりますし、翻訳と事務作業、会議や交渉に追われて生徒と顔を合わせない日もあります。

むしろ生徒を指導したい。よくわかります。でも、コーディネーターとして得た知識やスキル、ネットワークは直接間接によらず、必ず生徒に還元されると信じて耐えています。私は持っている授業数は少ないのですが、その中でIBの仕事をしながら得たことが活きていると実感しています。

管理職、教育委員会のみなさんには、再度お願いになりますが、指名したコーディネーターに十分なサポートをお願いします。確認訪問の時にはDPCの業務内容書(Job Description)を提出します。IBの様々な文書に目を通して、業務内容を明確に記述して下さい。業務過多にならないように配慮していただければと思います。

今回はコーディネーターが、プログラムを指揮するプロデューサー的な立場であること、翻訳作業に追われるということを理解していただけたと思います。

今日も読んでいただきありがとうございました。

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