IB認定校への道 -コーディネーターの情報収集術-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマ・プログラム・コーディネーターをしています。

このところ、全国の国際バカロレア(IB)関心校、候補校から問い合わせをいただいています。すべて対応できずに申し訳ありません。問い合わせいただいたもののうち、一番多かったのがIBに関する様々な情報はどのようにして得ているのかということでした。そこで、今回は私がいつもどのようにしてIBの情報を得ているのかについてお伝えしたいと思います。

IBに関する情報入手方法

みなさんお気付きの通り、IBの情報は至るところに点在しており、正確かつ最新の情報を見つけるのは本当に大変です。文部科学省のIBのページにも日本語に翻訳された文書がアップされていますが、一部はもうすでに新しく見直されたものがリリースされていたりします。

でも、私が候補校申請や認定申請した時には、それらの日本語に翻訳された文書はほとんどありませんでしたので、学校コミュニティでIBの情報を共有する際はいちいち翻訳したものでした。コーディネーターとして最初の方の仕事の大半は翻訳にかかっていました。

現在は日本語に翻訳されたものもあるので、その手間が少しだけ省かれていますが、それでもほとんどは日々更新されるIBの情報を英語で入手しています。

コーディネーターが閲覧するIBのサイト

コーディネーターが作業・閲覧するIBのサイトは主に以下の4つです。

OCC(オンライン・カリキュラム・センター)2017年12月にPRC(プログラム・リソース・センター)に移行します。
・Basecamp
・IBDOCS
・IBIS

すべて正式に候補校に認定されると、それぞれのサイトのアカウントがコーディネーターと管理職にだけ付与されます。しかし、実際にかかわるのは事実上の実務担当者であるコーディネーターだけと思って間違いないです。

OCC

IB教育の具体的な中身に関するサイトです。私は週に一度はこのサイトで新しい情報がないか確認するようにしています。そこで、どの科目の見直しがいつ行われるのかといったことや、DPC向けの季刊情報「DPC NOTE」を見て、最終試験の評価や傾向などについて情報を仕入れています。科目について新しい情報を見つけたらすぐに科目担当者に知らせたり、コミュニティで共有したりするようにしています。

※2017年11月1日追記 OCCは2017年12月をもって閉鎖され、Programme Resouce Centre(PRC)に完全移行されます。詳しくは2017年11月中旬にリリースされる本ブログのエントリーを参照ください。

Basecamp

日本のコーディネーターの先生が情報交換するサイトです。また、候補校段階ではIBとコーディネーター、コンサルタントや査察官とのやりとりもここで行われます。「言った、言わない」の話になるので、ここでやり取りされたことは印刷して、保管しておくことを勧めます。認定校になった途端、前触れなくこのやり取りのログは消去されるので、毎回何らかの形でアーカイブしておくといいでしょう。

IBDOCS

認定申請するときに必要な文書を提出したり、書き込んだりするサイトです。この間、現在候補校の先生からお話を伺ったのですが、様式は私が作業をした時とはずいぶん異なっているようでした。

IBIS

実際に認定されて、生徒が入学し、プログラムを開始するときに使いますので、候補校段階で気にしておく必要はありません。なお、当初私のところにこのサイトのアカウントが送られてきたとき、これらは何をするためのサイトで、ここで何が行われるのかといった情報は皆無でした。認定校にならないと閲覧できないコンテンツもあります。ジャカルタで行われたコーディネーションのカテゴリー2のワークショップで初めてこのサイトの実際的な使い方を教わり、ようやく腑に落ちた次第です。候補校段階では気にしないことにしましょう。

わからないものはわからない

この情報が欲しいけれど、どこにあるかわからない。そんな時は直接IBに問い合わせましょう。IB Answersに質問を送るか、Basecampにメールアドレスが明記されているIBの担当者に直接メールを送ってみてください。だんだんに、それぞれの個人の趣向なども交えて、同僚感覚でメールをし合える関係ができて、なかなか面白いですよ。

それから、どこのコーディネーターも同様に情報の波を泳いでいます。コーディネーターは苦労を知っている分、優しくしてくれます。Basecampで遠慮なく、「この情報欲しいんだけど、誰か知ってる?」と聞いてみましょう。必ず答えてくれる人がいます。

残念ながら、日本人でコーディネーターをしているのは極僅かです。でも英語ネイティブのコーディネーターは我々日本人のコーディネーターより情報入手にかけてはすごく早いです。なので、頼ってしまいましょう。その代わり、日本の教育事情、特に一条校の卒業条件がどうのとか、必修科目がどうのとか、大学入試システムがどうのか、そういった情報は我々のほうが多く持っていますから、そこは持ちつ持たれつでいけばいいんじゃないかなと思います。

いずれにしても、ひとりのコーディネーターが持てる情報には限りがあります。ぜひ、それをシェアして、みんなの労力を軽減していきましょう。じゃないと、本当にしんどいだけになってしまいます。

最後に

コーディネーターの先生方が苦労されているのはよくわかります。みなさんのお話を聞いて、適切なアドバイスができたらいいのですが、私自身もまだ手探りで仕事をしていることもあり、すべてにお答えすることができないことを心苦しく思っています。

ぜひ、1人でも多くの理解者を作る努力をしてください。力を合わせて作業ができる仲間を校内外に持ちましょう。うまくいかないときは助け合いましょう。たとえ、うまくいかなくてモチベーションが下がった時も、そのネットワークがみなさんを支えてくれるはずです。

残念ながら、日本語DP連絡協議会は機能していません。一条校を対象としたプラットフォームをという話も聞こえてはきていますが、そう簡単ではないでしょう。その辺は、いろんな事情が絡み合っていますしね。

このブログができることには限度がありますが、みなさんの何かの足しになることができたらうれしく思います。みなさんが抱えている課題がありましたら、問い合わせフォームから聞かせてください。みなさんが分からないことはきっと私もわからないこと、他のみなさんもわからないことに違いありませんからね。そして、ぜひネットワークを広げていきましょう。

次回は当ブログ初登場になる、バンコクのIB校で日本語を教えている鵜野晋先生です。お楽しみに。

『IB認定校への道』シリーズはこちらからご覧いただけます。

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