IB認定校への道 -候補校申請-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマ・プログラム・コーディネーターをしています。

文部科学省は当初2018年までに日本国内の国際バカロレア(IB)認定校を200校にするという目標を掲げていました。現在のところインターナショナルスクールが26校、一条校が20校を合わせて46校にとどまっています。2020年までに200校と目標が修正されたようですが、各学校が認定を受けるために十分なサポートがあるとは決して言えません。

※2017年11月1日追記。平成30年度の概算要求で文部科学省は当初の予定通り2018年までに200校と修正しています。

今回はスクールインフォメーションフォームをwebで提出し、候補校申請をするまでを取り上げたいと思います。ただし、PYP・MYPとDPの認定にかかるプロセスは異なります。ここではDPの認定プロセスについて述べることにします。

関心校表明

まず学校がIB導入に関心を持っていることを、以下のリンクに必要事項を書き込むことでIB側に表明します。この段階ではお金はかかりません。ここでは学校名、所在地、連絡先、どのプログラムに関心があるかなどの基本情報を入力することになります。

Become an IB World School

このフォームに記入するだけであとは特にやることはありません。が!ここから怒涛のようにIBから様々な情報がこのフォームに連絡先を書いた人のところにメールで届きます。なので、校長ではなく、実際に業務を担当する人の名前を連絡先を書いた方が私はいいと思います。

そして、今後その人が学校とIBをつなぐ唯一の窓口になります。情報が1人に集中してしまうのが難点です。1人では不安ですし、その情報を共有しなければいけないので英語から日本に翻訳する作業を伴います。

候補校申請準備

以前は3月と9月の年2回候補校申請を受け付けていましたが、現在は年4回だそうですね。IB認定校をどんどん増やしていこうという気概を感じます。

さて、候補校申請をする段階で条件があります。校長がワークショップに参加していることです。そしてDPコーディネーターも指名しておかなければなりません。したがって、DPコーディネーターもワークショップに参加した方が絶対にいいと思います。なぜなら、ワークショップに出なければ、DPがどんなプログラムなのか、どういう過程を経て認定されるのか、どんな注意点があるのかを、実際に業務を担当するコーディネーターが知らなければ相当しんどいからです。

余談ですが、一条校でコーディネーターをされる先生は、もし可能なら海外のWSに参加することを勧めます。一条校ではない各国のインター校などと情報交換をすることができます。また、一条校ではない文脈を知ることはIBというシステムを学校に導入する場合、参考になることが多いでしょう。

実際、私はマカオのワークショップで知り合った先生たちにとても助けられました。設備要件をどうするか、申請書をどう書くか、プログラムをどう運営するかなどたくさんアドバイスをもらいました。海外のワークショップではコーディネーターが交代するタイミングで参加させる学校が多いため、すでにIB校として実践している経験を聞くことができます。

候補校申請書類

候補校に申請する際はIBDOCSという申請のためのIBのwebページに5つの書類の提出を求められます。IBDOCSへのアクセスは関心校表明後、窓口になっている先生のところにアカウントとパスワードが送られてきます。

・候補校申請書(Application for candidacy)
・アクションプラン
・学校の法的位置づけを示す書類
・5年間の予算計画書
・学校組織図

です。候補校申請書とアクションプランの様式はIBDOCS上で入力します。その他の書類は作成したものをアップロードします。書類はすべて英語で作成し、提出します。

ただ、学校の法的位置づけを示す書類は注意が必要です。翻訳証明が必要です。また、私たちの学校は国立大学附属高校ということもあり、この書類を準備するのに苦労しました。はじめは「履歴事項全部証明書」を提出しましたが、受け付けられず、「国立大学法人法」の該当箇所を翻訳証明書をつけて提出してようやく受け付けられました。

公立高校は都道府県の学校設置条例、私立であれば設置許可書類や登記簿などがそれにあたると聞いていますが、どの書類がそれに当たるのか提出前にIBに確認を取ったほうがいいでしょう。また、翻訳証明を業者に頼んで完成するまで一定の時間がかかるので、余裕を持って準備することを奨めます。

アクションプラン

この記述は重要です。認定申請の際も同様のアクションプランを作成します。プログラム実施に向けて、今のところどこまで整っているのか、何がまだできていないのかを把握し、今後どういう見通しを立てているのかを記述します。

この段階ですべてできる必要は全くありません。繰り返しになりますが、プログラム実施に向けてどんな準備をしなければならないのかを学校側が認識し、それに向けてアクションを起こすことが重要です。何かできていないことがあるからと言って、候補校になれないということはありません。現状査定というところでしょうか。

アクションプランを作成するときに必要な文書があります。「プログラムの規準と実践要項(Prpgramme Standards and Practice)」です。この文書は非常に重要です。ここで書かれていることに基づいてアクションプランを作成するのはもちろん、候補校認定後に行われる2度の訪問でも、この文書に記載されている項目がどの程度できているのかが見られるからです。

最後に

私の学校は2015年3月に候補校申請をし、9月1日から候補校になりました。申請後、候補校に決定したと通知を受けたのが6月頃だったと思います。現在はもう少し早くなっているかもしれません。

ちょっと古いのですが、候補校申請についてのQ&Aが日本語でも入手できます。こちらを参照ください。

候補校申請を乗り切ったら、まずは一休みして下さい。どんな書類をいつまでに…などなど、認定校申請に向けて、いろいろと不安なことはわかります。でも、張りつめているともちません。だから無理してでも英気を養う機会を作ってください。それが私の最大のアドバイスです。

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