新IB認定校への道 vol.4 :Collaborative Planning

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毎月の月初めは『新IB認定校への道』シリーズの新作がリリースされます。このシリーズは国際バカロレアのプログラムを実施するために、国際バカロレア機構から認定を受けようと思っている学校に向けて書いています。

国際バカロレアのプログラムのうち、高校生を対象としたディプロマ・プログラムを学校が実施するためには、国際バカロレア機構から認定を受けなければいけません。認定過程については、新・IB認定校への道:認定申請プロセス -前編-新・IB認定校への道:認定申請プロセス -後編-参照ください。

熊谷がIBコーディネーターとして2校目となるIBDP認定申請に挑む本日が始まります。
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認定過程におけるCollaborative Planning

IBの文書を読むと、「Collaborative Planning」という言葉をよく見かけます。平たく言うと、IB科目を担当する先生たちミーティングのことです。

日本の学校にも、各教科の先生たちが集まって教科内のことを話し合う教科会、各学年の担任団が集まって学年のことを話し合う学年会、進路指導や教務、生徒指導といった校務分掌について話し合う部会などがありますよね。国際バカロレアのプログラムを担当する先生たちが集まり、そのプログラムについて話し合うミーティングが「Collaborative Planning」と思ってください。日本語では「協働設計」と翻訳されています。

構成メンバーは、コーディネーターと国際バカロアの各科目の担当者です。認定申請過程においてと、認定後では話し合う内容も異なりますが、時間割の中にこのミーティングを位置づけること、つまり週一回のミーティングが奨励されています。

でも、なかなかその時間が取れないんです。学校の規模や、実施しているプログラムの特性によっては時間割に入れるのが難しいことがあります。前任校では、なかなかミーティングの時間が取れませんでしたが、コンサルテーション訪問ではそのことが指摘されました。

解決策として、2週間に一度放課後に集まりを持つことを年間行事計画に設定しました。

認定申請初期のCollaborative Planning

認定申請中の「Collaborative Planning」の内容は単純明快です。プログラムを作っていくために実施します。

各科目の学習内容や指導方法、評価方法についての研究・調査、その共有から私は始めました。そして各科目の「カリキュラム・アウトライン」を制作します。「カリキュラム・アウトライン」とは、いわばシラバスです。ディプロマ・プログラムでは2年間の学習の流れについて記述したものです。

とはいえ、国際バカロレアの「カリキュラム・アウトライン」の様式は独特ですから、その書き方も含めて、コーディネーターが指導的立場になります。一応、各科目を担当する先生たちはワークショップを受けていますが、フォローは必要だと思います。書き方がわからないという場合も多いので、個別に対応したり、うまく書けている先生に書き方をシェアしてもらうといいと思います。

ディプロマ・プログラムの場合、各科目はスタンダード・レベル(150時間の学習)で実施するか、ハイヤー・レベル(240時間の学習)で実施するかによって学習する内容が異なります。ハイヤー・レベルで実施する場合はいくつかの学習項目の中から選択することになります。

いきなり、その科目担当の先生に選べと言うのも酷ですから、他の科目で学習する内容をみんなで共有したりする中で、どの項目を選択するのがベターかを「Collaborative Planning」していくのはどうかなと個人的には思っています。

認定申請中期のCollaborative Planning

さて、この頃になるとひとまず各科目の「カリキュラム・アウトライン」が出来上がってきます。ここからがコーディネーターの出番です。なぜなら、内部評価の日程を立てないといけないからです。

内部評価は各科目によってその内容が異なります。Group 1、Group 2の科目は授業中に行われるものがあるので、その時間を確保することも念頭に置いておかなければなりませんね。また、先生方は生徒がベストの状態で受けさせたい、提出させたいという思いがあるので、プログラム後半、つまり3年生になってから、一気に内部評価を行おうとし、気が付くと一週間にいくつもの課題の締め切りや口頭試験が集中することがあります。

しかし、それでは生徒がもちません。なので、生徒の負担を考えて内部評価の日程を立てる必要があります。そこで「Collaborative Meeting」で話し合うわけです。生徒の負担を最小限しながら内部評価を行える日程を。

結果、各科目の先生が作った「カリキュラム・アウトライン」を書き直すことになります。書き直すというのは語弊があるかもしれません。指導するユニットの順番を入れ替えるということです。

最後に

こうしたミーティングを通して、認定を目指す学校の先生たちは認定後のプログラム実施の準備を進めていきます。繰り返しているうちに、他の科目の先生が作った「カリキュラム・アウトライン」を読み合って、助言し合ったり、教科横断的な取り組みが生まれたり、そのためにトピックや切り口を修正したりします。

前任校では、総合学科がそもそもそういう文化を持っているので、わりと普通にそういったコラボが生まれていました。また、「知の理論(TOK:Theory of Knowledge)」がディプロマ・プログラムでは核となるので、その学習内容もそのコラボの末にシェイプされていきました。最終的にはそれぞれの科目を補完し、発展しあうようにプログラムが作られていきます。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。次回の『新IB認定校への道』では「IBと予算」について取り上げてみようと思います。

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