IB認定校への道 -コンサルテーションビジットに向けて -前編-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマプログラム・コーディネーターをしています。

これまで「IB認定校への道」シリーズでは、関心校表明から候補校申請までの事務手続きや認定校になるにあたって、教員の育成、採用、プログラムの広報などを取り上げてきました。それらすべてはコーディネーターとして私がオンタイムで経験してきたことです。

さて、今回はIB校として認定を受けるための最初の山場、コンサルテーションビジットについて取り上げようと思います。

心構え

私が勤める学校は2016年6月の週末二日間にわたってコンサルテーションビジットを受けました。その当時とは提出書類のフォーマットや置かなければならない役職の名前も異なっていると現在認定申請をされている学校のコーディネーターの先生から聞いています。

また、コンサルタントがどういう背景を持っているのかによっても+αで求められる資料や助言が大きく異なります。私のコンサルタントは一条校の事情を知っている外国人の文系科目を教えているIB校の先生でした。コーディネーターの先生はBasecampでコンサルタントとやり取りしながら、コンサルがどういった人なのか情報を引き出しておくと、もてなし方も含めて、より対策ができると思います。

最近、いくつかの学校のコーディネーターからコンサル訪問について助言を求められましたが、私がみなさんに言うのは、「Be brave!」ただこの一言です。指摘を受けることを恐れてはいけません。指摘は多ければ多い程ありがたい。それを改善することで認定を受けることができるのですからね。

かえって指摘がないほうが不安じゃないですか?私の学校は施設の整備、教育課程、教科担当者の資質・研修、情報共有体制、コーディネーターの待遇改善などプログラム実施の根幹にかかわるところを容赦なく指摘を受けました。私たちの詰め込み過ぎの教育課程はその後全取っ替えしましたし、なんとコーディネーターの待遇が悪いと指摘され、その後非常勤で私に秘書(翻訳補助)がつきました!

コンサル訪問の内容

認定に関わるすべてのことは、「Programme Standard and Practice(プログラムの規準と実践要項)」に準拠しています。したがって、この文書をよく読んでおくことを強く勧めます。

コンサル訪問は二日間にわたって行われます。その中で含まれることは以下のような内容です。時間の設定はコーディネーターがまずは校内で調整し、コンサルタントに相談してください。

1. 施設確認
2. コーディネーターとの面談
3. 管理職を含む学校運営ガバナンスメンバーとの面談
4. IB科目担当者との面談
5. 生徒との面談
6. 保護者との面談
7. コンサルによる総括

コーディネーターは事前・最終・事後に渡って中心的な役割をすることになりますが、それは次回取り上げますね。まずは一通り、コンサル訪問ではどんなことが行われ、どんな事前準備が必要なのかをざっと見ていくことにしましょう。

提出する書類

上記のエントリーで説明した候補校申請時の書類にアップデートがある場合はそれを記入します。それ以外で求められるのは以下のような文書です。

1. Language Policy(言語に関する方針)
2. Academic Honesty Policy(学問的誠実性に関する方)
3. Inclusion Policy(インクルーシブ教育に関する方針)
4. Assessment Policy(評価に関する方針)
5. Admission Policy(入試などの選抜に関する方針)
6. Library Policy(図書館運営に関する方針)
7. ICT Policy(ICTに関する方針)

以上の方針を策定するために委員会を発足させ、検討・文書化し、その方針ひとつひとつに関してエビデンスを用意しました。エビデンスは他にも申請書に書いていること、学校の組織、コーディネーターの位置づけ、予算に関することなど、IB側に提出する書類に記載していることに関してはもれなく準備しておくといいと思います。それはコーディネーターの仕事です。

コンサルタントから、「このことはどうなっているか?」と聞かれたときに、「ここです」と見せられるよう、私は項目ごとにエビデンスのファイルを作成しましたが、それはものすごーく助かりました。

その他に準備したこと

その他の資料としては、公式ワークショップ参加証明書、校内研修の実施報告書、IB導入に関して校内外の関係者にどう説明し、合意を形成したのか、IBに関する会議録、施設が完成していなかったので図面や計画表なども準備しました。

以上の資料はいずれにせよ準備をするものですが、もしかしたらコンサル訪問に向けて、みなさんにお役に立てるかなと思うのは、校内外の関係者にIB導入に対してどのように理解を得てきたのかについての私の実践かなと思います。

全生徒を対象に、「IBの学習者像ポスターコンクール」を実施しました。応募のあった作品をPTA総会後に保護者のみなさんに採点してもらい、最優秀作品1点、優秀作品3点を選出しました。こういうことから全校を何らかの形でIBに巻き込むことが、後々のIB導入に関する合意形成に繋がっていくのではないでしょうか。また、現在校内で実践されている学習活動がIBとどういう点で共通点を持っているかと言った視点も入れながら、結果不定期になってしまったのですが、細々とIB通信を発行しました。

最後に

今回はコンサルテーションビジットでは誰に対してどのようなことが行われるのか、学校が準備することは何なのかについて概要を理解していただけたと思います。次回は主にコーディネーターの先生向けの情報になるかと思います。

IB科目を担当する先生は、コンサルビジットまでに公式ワークショップを受けていますよね?また、担当する科目のカリキュラムアウトラインは作成していますよね?そのうえで、ユニットプランナーは最低でも一つは作っていますよね?

コーディネーターはあくまでもプログラムを統括する人です。実際にプログラムを教えるのは科目担当の先生に他なりません。その先生たちが一番不安なんです。十分なサポートを彼らにするのもコーディネーターの大きな仕事です。

次回はそのサポートについても取り上げたいと思います。

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