IB認定校への道 -コンサルテーションビジットに向けて -後編-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマプログラム・コーディネーターをしています。

前回はIB校として認定を受けるための最初の山場、コンサルテーションビジットについてざっと理解していただけたと思います。今回は、ビジットを意味あるものにするためにコーディネーターの先生はどんな準備をしていけばいいのかについて考えたいと思います。

コンサルテーションビジットが認定校になる最初の山場です。熊谷が解説します。

おさらい

コンサル訪問は二日間にわたって行われます。その中で含まれることは以下のような内容です。

1. 施設確認
2. コーディネーターとの面談
3. 管理職を含む学校運営ガバナンスメンバーとの面談
4. IB科目担当者との面談
5. 生徒との面談
6. 保護者との面談
7. コンサルによる総括

提出を求められる文書は全部で七種類ありましたよね。また、学校について、IB教育の位置づけなどの文書+それに関連する補足資料やエビデンスもコーディネーターが中心になって取りそろえることになります。

しかし、それよりも力を注ぐべきところはコンサルタントと面談する3から6の人たちへのケアです。

カリキュラムアウトライン

3に関しては打ち合わせをしておけばいいので、コーディネーターはそれほど大変ではないと思います。が!教科担当者です。サポートを必要としている人たちは!

教科担当者は各DP科目の「カリキュラムアウトライン」を作成します。二年間の学びの計画書ですね。そこに記載する内容は、研究授業をしたり、日々の教科指導をする際に作成する「指導案」とは大きく異なります。

三日間のワークショップを受けたとはいえ、じゃあすぐ作れるかと言えば、そうではありません。その科目におけるCASやTOKとのリンク、評価について、Approach to Teaching (ATT)やApproach to Learning(ATL)について、使用するリソースなど書く前に理解しておかなければいけない事柄はたくさんあります。

私は週一回の担当者ミーティングとは別に、必ず一人一人と面と向かって話をする時間をたとえ立ち話でも週に最低10分は持つよう心がけました。何気ない話の中から、彼らが不安に思っていること、サポートしてほしいことが見えてきます。

コーディネーターは学校が認定を受けた後、科目担当者を統括する役割を担います。スケジュールや課題の管理、生徒の理解の進み具合とそれに伴う支援など自科目担当者との密接なコミュニケーションなしにプログラムを運営することはできません。

科目担当者にサポートを!

カリキュラムアウトラインを作成する上で、科目担当の先生たちが特に苦労した点は、TOKとのリンク、評価、ATTとATLに関してでした。私が参加したコーディネーター向けのワークショップでは、それらすべてがカバーされましたし、書類の作り方や作らせ方も教わりました。IBプログラム運営に関する一通りの知識はコーディネーターは持っています。

したがって、それでなくても他の業務で忙しい教科担当者にレクチャーしたり、ミーティングを重ねることで必要な事項を理解してもらいました。いつでもそれぞれのエッセンスが振り返ることができるように、「TOK超概論」、「お金をかけないCASのやり方~CAS Treasure Island、Japan~」、「ATT & ATLガイド」、「形成的評価・総括的評価用例集」などを作成しました。

作成する過程は、私にとっても学ぶことが多く、日本の教育実践についても考察することができましたが、科目担当者をサポートすることはコーディネーターが最も重要な仕事の一つです。コーディネーターはあくまでもプログラム運営の責任者、実際にプログラムを教えるのは教科担当者ですからね。

確認訪問も同様の手順でした

コンサル訪問が終わって、私の学校は七ヶ月後に確認訪問を受けました。認定を受けるための最終段階です。確認訪問はコンサル訪問とやることは大体同じ、それが徹底的に行われるだけの違いです。

したがって、コンサル訪問は確認訪問がインターハイだとすると、地区大会の決勝戦だと思ってください。(わかりづらい?)なので、各訪問時に面談を受ける学校運営に関わる関係者、科目担当の先生たち、保護者、生徒とは個別に会って十分に打ち合わせをしておく必要があります。

保護者と生徒はかなり緊張しますから、模擬面談を行いつつ、対策をしました。本番の面談では不安が少しでも解消すればと同席させてもらったのですが、協力してくれた保護者・生徒とも的を外すことなく学校の価値をあげてくれ、抜群のパフォーマンスでした。

科目担当者とは、全員で週一回ミーティングを開いて情報を共有したり、問題点を話し合ったりしていたのですが、私もちゃんと確認したかったので、カリキュラムアウトラインを基に、コンサル訪問までの間に一人一人三回ずつ面談しました。その先生の癖や理解の程度や課題もその都度わかりますし、教科横断的な取り組みのヒントがそこここに隠れていたりします。

担当者の話に耳を傾け、助言し、繋げていく過程で少しずつ自信をつけていったのではないかなと思います。ユニットプランナーもコンサル訪問に間に合うように2つ作ってもらいましたが、それをもとにコンサルタントに質問することができ、コンサル訪問は科目担当者に取って実り多いものになったようです。

最後に

コーディネーターの先生がどの程度IBの仕事に専念できるかがカギではないかと思います。私の個人的経験を話すと、恨みつらみまで曝け出してしまうので止めますが、教育委員会の指導主事のみなさん、管理職のみなさん、みなさんのコーディネーターに物理的な余裕を与えてあげて下さい。

コーディネーターに指名された先生の口からは中々言ええないでしょうが、「♪空と僕の間には今日も冷たい雨が降る…」結構そう思うことが私は多かったなぁなんて…

「同情するなら〇〇をくれ」

○○の部分はみなさんで入れてみてください。

さて、お知らせです。私が勤める学校では間もなく入試が行われます。受付から合格発表の間はこのブログでの私のエントリーは控えさせていただきます。その代わり、私の教え子が大学生になってからの学びについて書いてくれることになっています。ご理解ください。1月下旬にまたお目にかかります。

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