新・IB認定校への道:苦悩するIBCに捧ぐ

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当ブログ(チノメザメ)で色々と国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)について発信していることもあり、全国のコーディネーターに指名されて先生方からメールや電話をいただくのですが、みなさん、各々の場所で苦悩されているんですよね。

今回はそんなコーディネーターの先生方にエールを送りたいと思います。

ファイト!

中島みゆきの「ファイト!」という歌がありますね。色んなアーティストがカバーされていて、ご存知の方も多いのではないでしょうか。あの歌を聞くたびに、私は励まされるどころか落ち込むので、できるだけ耳にしないようにしています。

『ファイト! 闘うキミのうたを闘わない奴らは笑うだろう』
『ファイト! 冷たい水の中を震えながらのぼっていけ』

とサビの部分だけ聞くと、何だか鼓舞されているような気持になるんですが、中島みゆきがわざわざ「ファイト!」と歌わなければいけなかった人たちのことを知ると、自分なんかまだまだ中島みゆきに励ましてもらうほどしんどくないと思うんですね。

例えば、駅で階段から転がり落ちる子供を突き飛ばした女の薄笑いを目撃し、その子供を助けることもせず、怖くなってその場から逃げ去って、「私の敵は私」と責める人に、中島みゆきはか細い声で、「ファイト!」とエールを送るのです。他にもこの歌の中では、もうギリギリの精神状態で、それも何とか生きていこうとする人々が描かれてます。

同僚から「IBニンテイガトレナカッタラ、ココニオマエノイバショハナイ」なんて嫌みを言われたくらいでは、中島みゆきに「ファイト!」って歌ってもらえないと知り、「よし頑張ろう!」って気持ちを持ち直したのを昨日のことのように思い出します。

苦悩するコーディネーター

国際バカロレアのプログラムを学校が実施するためには、国際バカロレア機構(IBO:International Baccalaureate Organization)から認定を受けなければなりません。学校は教員の中からコーディネーターを1人指名し、認定申請に臨みます。コーディネーターはIBOと学校の連絡・報告窓口になります。関係としては公立学校の文脈だと、教頭と教育委員会というイメージでしょうか。

コーディネーターは認定申請過程および認定後のプログラム運営の制作総指揮をとります。IBの様々な文書を読むと、ある程度の教員経験があり、学校文化を理解したコミュニケーション力を備えた人物像が見えてきます。それから重要なことは英語力があること、そして情報を入手する力があることです。

実際、多くのコーディネーターがIBの情報を入手することに困難を抱えています。なぜならIBの文書は膨大で、様々なサイトに分散しているからです。IBのプログラム全体を把握しておかなければいけないコーディネーターはここに苦労しています。

例えば、IBのプログラム運営に関すること、施設のこと、費用のこと、科目に関する情報、試験に関する情報、指導法に関する情報、教員研修に関する情報、他校の取り組みのこと、大学入試のこと、教材のこと、改訂されること、評価に関すること、IBに報告すること……などなど……。点在する情報を入手し、それを咀嚼して理解したのちに、チームと共有するのは結構な時間がかかるんですよね。

がんばれIBC

おそらくPYP(Primary Years Programme:プライマリー・イヤーズ・プログラム)でも、MYP( Middle Years Programme:ミドル・イヤーズ・プログラム)でも、DP(Diploma Programme:ディプロマ・プログラム)でもIBのプログラムではコーディネーターは各校1人ずつなので、同じような孤独感を感じていると想像します。学校が認定を受けるため、認定後も持続可能なプログラム運営を可能にするため、コーディネーターは管理職や教育委員会、そして教職員に対しても、交渉をしなければいけません。

予算のこと、人事のこと、採用のこと、校務運営に関わることや生徒の学習、精神面、先生の教科指導のことまで気を回さなければいけないので、業務は多岐に及びます。時には多方向から責められることもありますしね。精神的にキツイという声はよく耳にします。

他のすべての業務と同様に、コーディネーターも管理職の命令によって指名され、仕事をしています。初任の先生に研修が必要なように、コーディネーターも含めて初めIBに携わる先生たちにはそのことについて十分に理解し、学び、準備する時間が必要であること管理職や教育委員会の先生には理解を示していただきたいと切に願っています。

教務部長や、生徒指導部長、進路指導部長、学年主任もその分野の知識やスキルを、業務を経験しながら培った後に指名されますよね。しかし、IBの場合、認定を目指すその瞬間に業務が始まるので、何もわからない状態のまま怒涛のような仕事量に圧倒されそうになります。誰かが生贄のように働かさせるという感覚を先生方が持ったら、その先生の次にその業務を請け負う先生は出てきません。

最後に

1人ではカバーしきれないことも多いので、各地域のコーディネーターがアクセスできるBasecampというサイトで情報交換が行われています。各校基本1人しかいないのでね。コーディネーターは苦悩するほかないんですが、せめて他校のコーディネーターと繋がって、もしもの時に聞き合えればほんの少し安心です。ぜひ、繋がって情報交換していきましょう。

さて、本日は、Creepy Nutsの「刹那」でお別れです。全国の悩めるIBコーディネーターのみなさんで集まれる会を4月に大阪で計画しています。ぜひ悩みを共有し、ネットワークを広げていきましょう。詳しくはまた今度。「何も恐れるな!何もためらうな!何も恥じらうな!」ですよ。

4月はリリースしたいエントリーが立て込んでいるので、次回の『新IB認定校への道』は5月2日と5日に2回連続でリリースします。お楽しみに。

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