新・IB認定校への道:認定申請プロセス -後編-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。私は現在、2019年4月開講の大阪市立水都国際中学校・高等学校という公設民営校の国際バカロレア・ディプロマ・プログラムコーディネーターとして開設準備に当たっています。

水都国際は2018年9月1日より正式にIBDP候補校になりました。いよいよIBコーディネータとして2校目になる認定申請作業の始まりです。この『新・IB認定校への道』シリーズでは申請過程について私のこれまでの経験を踏まえて発信したいと考えています。

前回のエントリーでは全体的な認定過程について取り上げましたが、今回は現在私が開設準備をしている大阪市立水都国際中学校高等学校のIB校認定申請について具体的に見てみようと思います。

IBDP認定申請プロセス

では、さっそく水都の認定申請のタイムラインを見てみましょう。以下は先日IBOから送られてきたメールに記載があったもので、いつどんなことが起こるのか目安が記されています。

時期 アクション
2018年3月 候補校申請
2018年6月 候補校認定通知
2018年9月 公式候補校
2019年10月 認定校申請書類受付開始
2020年1月~6月 確認訪問
2020年4月~10月 IB校認定

前任校での経験を踏まえて考えると、ここに記載はないのですが、2019年6月~8月あたりでコンサル訪問があると思います。また、確認訪問とIB校認定に6か月の幅がありますね。その前段階の評価や学校への訪問団の日程によって早まったり、遅くなったりするということを意味します。

DPの場合、認定校になるまで2年から2年半の時間を要します。一般的な認定プロセスはIBの公式サイトでも説明されています。こちらのリンクから覗いてみてください。水都のスケジュールもこの一般的なスケジュールと合致します。

公式に候補校になると、各学校にIBOからコンサルタントといって、認定申請をサポートする人が指名されます。8月31日の夜遅くにIBOからメールで知らされたのですが、幸いなことに水都国際のコンサルタントは私の友人でした。もう早速アレコレ議論を始めています。

認定校申請書類

以下は私が前任校でコーディネーターとして作成し、認定校申請書類としてIBに提出した書類一覧です。コーディネーターはこのすべての書類作成に携わり、チームをリードしていくことになります。

特に苦労したのは16の各DP科目の科目アウトラインとユニットプランナー作成です。6~12の各ポリシーの作成は割とすんなり書けました。一方、科目アウトラインは各科目担当の先生が作成するのですが、非常にIBIBした書類でかなり苦労すると思います。私はDPCとして、先生方がすんなり書けるようにワークショップをやったり、書き方についてマニュアルを作ったり、記載する項目ごとに補足資料を作成したりしました。

1 Application for Authorization
2 Action Plan
3 School Brochure (PDF)
4 Website Link
5 School Organizational Chart
6 Assessment Policy
7 Inclusion Policy
8 Academic Honesty Policy
9 Language Policy
10 Admission Policy
11 Library Policy
12 ICT Policy
13 School Calendar
14 Internal Assessment Schedule
15 School Curriculum Chart
16 Subject Outline with some Unit Planners
17 CAS Guidebook
18 DPC’s Job Description
19 Sample of school report

初めての時は何をどうすればいいのかわからなくて、本当にしんどかったのを覚えています。DPCって各学校一人しかいませんからね。作業は孤独です。が、何とか認定を取れたおかげで今偉そうにああだ、こうだって言えるのでね。おかげさまっちゃ、おかげさま。でも、認定校申請過程のDPCの先生方、腹はくくってくださいね。

参考資料

この情報は候補校にとって本当にありがたい。このサポートが3年前にあったら、もう少し楽だったろうなと思います。DPCの先生方はこれ以外にも目を通しておいた方が資料が山ほどありますが、候補校になったばかりの時期は以下のすべての資料を読みましょう。日本語に翻訳されているものもあります。それはこちらで一般の方も入手可能です。

それ以外は「MY IB」にログインして、「Programme Resource Centre」から入手してください。候補校以上であれば、「MY IB」のアカウントを取得できます。

  1. IBについて一般的な情報は以下の資料を読んで下さい。
· Rules for IB candidate schools

· What is an IB education?

· Consultation process: Guidelines for consultants

· Learner profile in action

· Learning diversity and inclusion in IB programmes

· Universal design for learning (UDL) and inclusive practices in IB World Schools

  1. DPについては以下の資料を読んでください。管理職の先生は上の二つは必ず、科目担当の生成は下の二つの資料に必ず目を通して下さい。
·Guide to school authorization: Diploma Programme

·Diploma Programme: From principles into practice

·Handbook of procedures for the Diploma Programme

·Subject guides and teacher support material

·Approaches to teaching and learning in the Diploma Programme

最後に

情報過多ですよね。もしかしてDPCの先生はこれを見て、絶望的な気持ちになったかもしれません。でもね、後になって、少しずつ、あれもこれもってなってパニックに陥るより、予め見通して、心構えをしておくのとでは大違いです。私は毎日がパニックでしたよ(笑)。

管理職の先生、教育委員会の先生は、DPCの先生に優しくしてください。他の先生たちからやり玉に挙げられるような立場に追い込まれないようにサポートしてください。途中で辞められでもしたら、認定校申請はおじゃんです。

持続可能なIB校運営の成功のカギはDPCにかかっていると言っても過言ではありません。DPCをはじめ、IB科目の先生方が輝いて見えないと、誰がその後を引き継ごうと思うでしょうか。若い先生たちに、私もやってみたいって思わせるような環境づくりが大切だと私は思います。

さて、次回は私がIBに携わったからこそ繋がった縁が新たな形で実を結ぼうとしている、そんな話をお送りします。IBがすべてとは思いません。でも、私はIBに出会って、コーディネーターをやれて、世界中の先生と知り合うことができました。学校を超えて、先生たちのコラボが始まっています。

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