ナレッジキャラバン at 大阪(07.19)

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7月19日に大阪YMCA国際専門学校の先生方とスタッフのみなさんを対象にワークショップを行いました。アクティブラーニング、対話を通した主体的な学びなど今日の教育業界の流れを抑えつつ、ICTをどのように普段の教育活動に取り入れるかについて扱ってほしいというリクエストを受けました。

今日のエントリーは太田晃介先生と私で行った模擬授業を振り返りたいと思います。

Think/Make/Share

太田先生は7月にLego Serious Playの資格を取りました。これまでもLegoを取り入れて指導してきましたが、さらにseriousなコトを授業に取り入れられるようになりました。前任校にもゲストで来てもらったことがあるのですが、彼は一人で考え(Think)、考えたものを何らかの形にし(Make)、それをみんなで共有する(Share)プロセスで授業が構成されています。

それに対して私は、一人で考えたこと(Think)を誰かと対話することによってブラッシュアップし(Pair)、それをみんなで共有する(Share)プロセスで授業を構成しがちです。形にする手段を「言語」に設定しているところが、言語の先生らしいっちゃ、言語の先生らしいですね。外国語習得という観点から、ボキャブラリーを増やすとか、現象や考えをどれだけ的確かつ多様に表現できるのかを最終目標にしているところがあります。

そんな私たちがエバンジェリストをしている『Edmodo』という教育用SNSを用いて、大阪YMCA国際専門学校のスタッフのみなさんと日本語学科の先生たちにICTを用いた授業展開や学科運営についてワークショップを行いました。

肉体感覚を伴った学びとしてのLego

ワークショップは太田先生がレゴブロックを用いて、3人一組となった大阪YMCA国際専門学校の先生方とスタッフのみなさんにできるだけ高い塔を時間内に作るというミッションを与えることから始まりました。その場で初めて会ったという人も多かったのですが、一瞬にして会場は騒然とした雰囲気になります。

日本人は特に自分自身から他者の視線がそれていると思いの他、クリエイティブに、そしてコラボレティブに活動できるようですね。みんな視線はレゴブロックに集中します。つまり、みんな同じところ(ゴール)を見ている。だから協力しえあるし、より良いものを目指すんですね。

あっという間にアイスブレーキングが済むと、太田先生は作った塔をさっさと壊して、もう一回もっと高い塔を作るというミッションを与えます。そしてその前に作戦タイムを5分間設けました。そうです。1回目の塔を作る過程とその成果物である等について、考察する振り返りの時間です。

その間、ブロックに触ることを禁止されたはずなんですが、みなさん気が早ってどんどんブロックを積み上げようとする。「まだですよ」と何度も太田先生から注意されていました。早く作りたくて仕方ない。まるで導火線に火が付いたように、騒々しい時間でした。

学ぶ楽しさって結局そういうことだと思うんですね。肉体感覚を伴った学び。ただ教科書を読むとか、ノートをとるではなく、モニターできる自分の体を学びのツールに活用するという方法はセラピーでもよく利用される手法です。

Imaginary Diary

その後、教育用SNS「Edmodo」の使用例を紹介し、スタッフと先生方の二つのグループに分かれ、ICTを授業などでどのように利用できるかについて話し合いました。

私は日本語の先生方を対象に。よくやる「Imaginary」シリーズのうち、「Imaginary Diary」をみなさんとやってみました。auのコマーシャルを用いて、その日の金太郎の日記を金太郎の気持ちになって書くというものですね。

このような課題は国際バカロレアの外国語学習に出がちです。例えば、「走れメロス」のメロスの身代わりになったメロスの友達が、1. 身代わり一日目、2. 身代わり二日目、3. メロスが戻ってきた日の夜に日記を書いたらどんなことを書くかという課題があります。「高瀬舟」のお兄ちゃんの日記もよく聞きますね。

この課題に取り組むには、その作品について自分なりに理解していることが必要です。時代背景、登場人物の関係、物語の進行などなど。そしてその理解をもとに自分のオリジナル世界観を作品と関連付けて取り組みます。

また、日記というテキストを理解していないと日記って書けないんですね。この話はちょっと奥が深いので、前任校で行った授業の様子を「犬は吠えるがキャラバンは進む」シリーズの最新作としてまとめたいと思います。

最後に

金太郎の日記はそれぞれEdmodoに書き込んでもらいました。他の先生が書き込んだ日記を読んで、そこにコメントを入力します。そこでこのようなが流れが生まれます。

作品を読解する→そこからスピンオフを制作する→他者の作品を読む→それにコメントする

1つの作品をもとに、多様な理解とあらたな作品が生まれ、それがクラス全体で共有されます。同質性が強調されるのではなく、多様性があらかじめ存在していることを身をもって体験します。スピンオフを制作する過程では、学習者の習熟度でどの語彙を使用するのかなど選択が戦略的に行われるので、指導者はその辺りにフィードバックを加えると、学習はさらに強化されます。

最後に、スタッフと先生方でもう一度集まって議論の共有が行われました。ICTでできること、そしてできないこと、向いていること、向いていないこと。みなさんの中でイメージが湧いたようでした。

9月にまた大阪YMCA内のいくつかの部署でワークショップが計画されています。太田先生も私も、大阪YMCAの一員になってまだ半年もたっていませんから、こうした機会に新たな情熱と出会えることを楽しみにしています。

つながりの中から、アイディアが生まれてきます。それまで点に過ぎなかったアイディアが線になり、やがて面になり、実現する。多面で多角で広がりのある繋がりの場に寄与できたら嬉しいです。

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