世界のYMCAを巡る旅

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水都国際の運営は世界中にネットワークを持つ大阪YMCAが担います。私にとってそのネットワークは垂涎もの。とはいえ、私はこの組織では新参者なので、行く先々で時間を見つけて、必ずその土地のYMCAを訪ねることにしています。各地のYMCAが独自に実施しているプログラムに水都国際の生徒たちが参加することができたら、水都国際はより豊富な学習機会を提供できるからです。

瓢箪から駒

みなさん、こんにちは。熊谷優一です。

この間、台湾を訪問した際にまず台北YMCAを訪問しました。台北駅のすぐ近く、新光三越とかシーザーパークホテルの裏手にあります。数年前にリノベーションしたホテルが併設されており、観光にも便利です。

さて、10月2日朝、私は副総幹事の金家瑜(Gilbert Chin)氏を訪ねました。台北YMCAは福祉、青少年スポーツ、国際交流、幼児教育、放課後プログラム、キャンプなど多岐にわたる事業を展開しています。

「結局、どんな事業を展開しても、最後は人と人の関係性なんですよね」と金さんはおっしゃいます。私たち人間は、大人であろうと、子どもであろうと、いつ何時『気づき』が訪れるかわかりません。指導の結果、すぐに結果が出ないこともありますし、学校を卒業してしばらくたって、「あの時のあれはこんな意味だったのか!」とわかるときがあります。

いつかはわからないけれど、それは必ず訪れる。私が「知の目覚め」と呼ぶことと同じことを、会って5分もしないうちにおっしゃるので、私は「瓢箪から駒」みたいな顔をしていたと思います。

生身の言語を学ぶ

金さんは正しさを追求する標準化されたテストのための外国語学習に疑問を唱えます。生身の人間が、感情を持って話す言語ではないことが学習の目的となっていることに違和感を覚えると言うのです。学習の成果が測定できる語学力は何を担保しているのだろうか、と……。

六甲でこんな国際的な学びの場があるんですね。熊谷がレポートします。

8月に大阪で行われたGlobal Youth Conference2018には20ヵ国を超える国から120名が参加しました。台湾からも約20人が来ていました。母語も文化も非常に多様な背景を持つ参加者が4日間にわたり英語で議論しました。

金さんは「そこで交わされる言葉こそ学習の目的だ」とおっしゃいます。正しさをゴールにするのではなく、理解しあうために言葉を話す。それが台湾の学校教育で実現することが難しい。台北YMCAではコミュニケーションのための外国語教育を目指していきたい。

「Ethical(倫理的)」という言葉を私たちは何度か使いました。スポーツの場合は「ethical player」、言語の場合は「ethical communicator」といったように、私たちは1人ではなく、関係性の中に生きていることから、自己と同様に他己を、他己と同様に自己を尊重しあう存在であることの重要性について語り合いました。

学び方の選択肢

翌日は台中YMCAです。楊大洋さんと前日にLINEでやり取りをしました。お会いしたことはないのですが、文面からも「もてなしたいオーラ」が半端なく伝わってきます。

その日は阿部公彦先生が勤める明道中学、台中日本人学校、そして夜は山中鴻齊くんとFuturoの小森さん、大阪YMCAから猪口さんと私、そして丹波の商品のブランディングを担当している田村さんが神戸から参戦して会食することになっていました。だから結構タイトなスケジュールではあったんですね。

それでもどこかに空き時間はないのか。午前中3時間だけなんて!と楊さんはおっしゃるのですよ。結局少しでも一緒にいたいからと、台中高鐵駅まで迎えに来てくれ、タピオカミルクティー発祥の店、「春水堂」本店でたらふくご飯をごちそうになり、明道中学まで送ってもらい、甘やかしに甘やかされた「世界ウルルン滞在記」のゲストみたいになりました。

台中YMCAでは、大阪YMCAが大阪府とタイアップして展開している転倒予防の指導者資格講習を台中市との協働で大阪モデルを実現しました。講習会を通じて台中YMCAは、大学生を中心とする200人近い指導者を養成し、台中市内10数カ所で中高齢者を対象に台中市の助成を受けて教室を展開しています。

台中YMCAのコミュニティサービスの片鱗を見せていただきました。

最後に

『私たちは関係性の中に生きている』

台北、台中のYMCAだけでなく、今回の台湾訪問でお会いしたすべての人々に感じたことはこの一言でした。そしてその感覚が「グローバルなもの」そのものではなかったかと感じました。そしてどんなにデジタル化が進んでも、人と人が面と向かってアナログに会うことのインパクトの大きさも実感しました。

台北YMCAでは夏に4週間のEnglish Campを実施しているそうです。台中YMCAでは日本を含む世界15か国でのボランティア活動も毎年実施しています。もしそこに日本の子供たちも参加することができたら…。

これからの子供たちが生きる関係性は私たちの世代が生きてきた/生きている関係性と異なりはあるでしょうか。より複雑になっていくでしょうか。それとも単純になっていくでしょうか。関係性を築きやすい世の中になっているでしょうか。

私は多様な関係性を築くことにより、豊かな人生を送ることができるのではないかと今、強く思っています。

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