緊急特別インタビュー:ミネルバ大学に進学したIB生に聞く vol.1

生徒・保護者向け -

みなさん、こんにちは。熊谷優一です。今回は、AICJ中学校高等学校をこの春に卒業し、現在はミネルバ大学で学んでいる菅剛大(かんたかと)さんにお話を伺います。菅さんは2009年に西日本の一条校で初のIB認定を受けたAICJ高校のIBディプロマコースでディプロマを取得し、すでに合格していた海外の有名大学ではなく、オンラインで授業が行われる今話題のミネルバ大学を進学先に選択しました。まずは、なぜミネルバ大学を選んだのかについて聞いてみることにします。

クマユウ
いろんな大学に合格していたと思うけれど、ミネルバ大学に進学を決めた最大の理由は何でしたか?
剛大
ミネルバ大学ではより広い教養をコンプレックスに学ぶことができます。正直、私は将来どうなりたいのか、何をしたいのか、決めきれているわけではありません。なので、可能性が広ければ広いほどいい。だから、ミネルバ大学を選びました。でも、受験料が無料であること、学費が相当援助されることも大きいです。もし合格していたイギリスの大学に進学していたら、今の学費の10倍はかかっていたと思います。
クマユウ
ミネルバ大学にはどのような背景を持つ学生が進学していますか?
剛大
アメリカ人が2割程度いますが、国籍は本当に多様です。何人っていうのが気にならなくなるくらい。基本的に意見やものの見方が異なる前提でディスカッションをします。自分とは異なる意見が自分の考えをさらに質の高いものするときに参考になることは多いですね。そして、みんなコミュニケーション力が高いです(笑)。
クマユウ
だいたい何人くらいで授業は行われていますか?
剛大
私が現在受けている授業は教員一人に12名くらいです。最大19名ということになっています。世界中から学生がオンライン授業に参加しますが、時差もあるので、タイムゾーンが2つ設定されていて、自分に都合がいい時間帯の授業を選ぶことができます。
クマユウ
時差があって、オンラインで授業を受けるとなると、とつい寝坊したり、うっかり欠席してしまったりということが心配です。
剛大
そうですねぇ(笑)。でも、それはないですね。オンラインの授業にただ出席しても、出席扱いにはならないんです。予習課題をこなしていないことがわかると欠席扱いになりますし、授業中の発言は評価対象になります。でも、ただ発言すればいいかというとそうではなくて、発言の内容によってはこいつダメだなってイメージがついてしまいます。だから予習は必死です。自分が授業中に発言できるところを探すために予習している感じです。
クマユウ
予習はどれくらいの時間をあてていますか?
剛大
一概には言えませんが、1つの授業に対して、最低3時間は準備しています。でも、それは大学がまだ始まったばかりなので、今後はもっとかかるだろうと思います。
クマユウ
予習はどのようなことをしていますか?
剛大
今は指定された論文、ジャーナルを読んで準備することが多いですね。そういえば、ひとついいですか?授業の出席のことなんですが、4回までは授業に欠席しても録画されているものを見て、課題を提出すれば出席にカウントされます。
クマユウ
そうなんですね。ということは授業は毎回録画されているんですね。
剛大
そうです。授業は必ず録画されます。私は授業が終わってから、知識をフォローアップしたり、自分や他の学生の発言を分析評価したりするために必ず見直します。その際に、教授による発言のスコアリングを確認できます。
クマユウ
自律した学習者であることが求められるシステムですね。それを日本の大学に進学した友だちと話したらなんて言うでしょう。
剛大
コロナ禍にあって多くの大学でオンライン授業が行われているようですが、中にはただカメラをオフにして、授業は聞かないっていう話も聞きますね。オンラインで講義形式では仕方がないことなのかもしれませんが、日本の大学で学んでいるものは面白くないと聞きます。その点、ミネルバ大学の学びは実用的で満足していますね。
クマユウ
小中高の授業でも同じことが言えますね。オンラインで授業をすることそのことが目的になっている感じがします。そうではなくて、オンラインで何をやるのか、オンラインだからこそできることを工夫しないとなぁと感じています。結局のところ、学習者が知識を課題を与えられ、それをこなす受け身の存在は変わりませんからね。
剛大
ミネルバ大学で自分が受け身の存在だって思ったことはないですね。授業も教授一人あたりの学生数も多くありませんし、その点では、生徒と教授とのコミュニケーションが活発で、丁寧に指導を受けられていると実感しています。
クマユウ
教授からのサポートも手厚いということですか。
剛大
教授たちは総じてファシリテーション力が高く、学生の発言をうまく拾いフィードバックしたり、議論を発展させたりしながら授業を進めます。また、スコアリングバンド(評価基準)があり、それに則って学生は評価され、フィードバックを与えられます。フィードバックは自分がどうすればよりよくなれるのかといったことも含まれていて、とても助かっています。

今回はミネルバ大学に進学した理由と授業の様子を伺ったことをまとめました。次回は学生生活と大学からどのようなサポートがえられるのかについてお話を聞きたいと思います。菅さん、貴重な時間と情報をありがとうございます。