ラオスで私も考えた:森永由紀の場合

みなさん、こんにちは。平成28年度内閣府青年国際交流事業ラオス団の団長を務めた森永由紀です。今回は今何かと話題の副団長に呼ばれてやってまいりました。

私は明治大学で環境科学を担当している教員です。研究テーマは遊牧民の馬乳酒で、しょっちゅうモンゴルでフィールドワークをしています。お腹が強そうだから、ラオス団の団長に指名していただいたのかもしれません。

ラオス団の青年たちと副団長

TOKの「知るための方法」について熊谷優一が触れています。

ラオス団のことはこのブログ(今からIBをはじめる君へ)で以前に「あなたは目から?それとも耳から?」で登場していますが、積極的で、いきいきとした青年の集まりでした。互いを尊重する謙虚さを備えているところは共通していましたが、それぞれの個性はぴっかぴか。そして、賑やかで、華やかで、50m離れていても「あそこにいるな」ってわかるような人たちでした。

そんなみんなを強い求心力でまとめて、(私のおっかさん的な小言から守って)、のびのびラオスを味合わせてくれていたのが副団長のKUMAYUさんでした。

移動中の待ち時間とかに(アジアはこういうのが多いので)、「チノメザメ Knowledge Awakening」や「真夏の13月」で語られている、強烈なばあちゃんの話をしてくれたり、とにかくみんなを惹きつけるんですね、副団長は。私たちが聞いたばあちゃんの話はまだまだこんなものではないので、定期的に書いてほしいとお願いしました。

熊谷優一に最も影響を与えた、TOKマインドを持ったおばあさんの話です。
この夏もヘマを繰り返した「13月」の熊谷が祖母の思い出を語ります。

そんなばあちゃんに育てられた副団長もなかなか強烈なエピ―ソードを持っています。子供の頃は、田圃で捕まえた蛙を口の中に入れて、女子を驚かせていたという話を聞いて、かつて女子だった私は戦慄し、この人にはかなわない(というか、かかわりたくない)と思いました。口の中に入れた蛙のお腹の感触と似ているから牡蠣が食べられくなったんですって。ちょっと、何というか、ねぇ…

はじける若さ

ラオスの魅力は温かさ、というと陳腐ですが、熱帯の森にはぐくまれた、根源的な豊かさを感じさせるぬくもりです。途上国の都市なのに静かで清潔。スラムはみあたらない。なぜだろう、と思う人は、ぜひ足を運んでみてください。

すぐにはわからないことを皆で考えているうちに、アジアの最貧国といわれる国から、多様なことを学ばせてもらいました。こんなこと、あんなことを、考えながら青年たちと一緒にすごした期間は、私にとっても素晴らしい宝物です。

それにしても、帰国してからも彼らはポップコーンのように弾けてあちこちで活躍しています。ラオス団のグループLINEを読むたびに目が回る~~、と思っているのですが、青年たちに負けず劣らず世界中を駆け回っている副団長の弾けかたも並みじゃありません。

私は縁側でお茶をすすりながら、飛び交うメッセージを眺めて楽しませてもらっています(縁側なんてないけど、最後にちょっと見栄をはりました)。

最後に

副団長は中高生のみなさんに、様々なことに挑戦してほしいと心から願ってこのブログを始めたと言っていました。ご自身の経験もあるでしょうが、「やればできるかもよ」って自ら旗を振ることによって応援したいんだと思います。

経済格差や地域格差が教育格差を生んでいると言われますが、実際はほんとうにそうでしょうか。注意深く見てみると、日本社会は様々な学習の機会を子供たちに用意しています。内閣府青年国際交流事業もその一つです。

どうかみなさん、学びたいと本気で思うなら、あきらめずにどうすれば学び続けることができるか調べてみてください。副団長は夜間大学で学び、宮城県の教員になって、やめて、国費留学生として韓国で大学院を出て、今のキャリアを築いたって「ふるさとの子供たちへ vol.1」や「ふるさとの子供たちへ vol.2」に書いていますよね。

自らの経験を踏まえて、進学の芽を探ることを熊谷優一が提案しています。
進学の芽を探ることを熊谷優一が提案しています。

順風満帆とはいかないかもしれませんが、学び方はたくさんあります。副団長が夜間高校で教えていた時の生徒さんも「あの鐘を鳴らすのは… vol.1-1」や「あの鐘を鳴らすのは… vol.1-2」こう書いています。要は自分次第だって。

クマユウが筑坂に来る前の夜間高校の生徒からの投稿です。
クマユウが筑坂に来る前の夜間高校の生徒からの投稿です。

私もみなさんを、「がんばれ!」って応援しています。

森永由紀