今回は、当ブログにもご協力いただいている、NISTインターナショナルスクール(バンコク)で国際バカロレア(IB)の日本語を担当している山田浩美に伺ったお話をみなさんにお届けします。
新春っていつまで正月気分なのかと思われるかもしれませんが、私は「13月ばあさん」の孫。旧暦で生きていますで、旧暦のお正月をお祝いするにあたりということで、ご理解ください(無理やり?)。
DPの最終試験について
DPの最終試験は9月に学期が始まるインターナショナルスクールでは5月に、4月が新年度の日本の一条校では11月に実施されます。日本語で実施される科目も、問題が日本語で表記・記述されているだけで、基本的には同じ問題を全世界の様々な言語で受験するDP生徒同様の試験を受けます。
日本の学校文化にとって、学内の先生が作った試験で評価されるのではなく、学外の機関が作成した試験を受験し、評価されることは一般的ではありません。また、DPの場合はその試験結果によって資格が付与されたり、されなかったりします。
全科目で条件をクリアすればいわゆる「フルDP」が付与されます。1科目でも条件をクリアできなかった場合は、クリアした科目の「サーティフィケート」が付与されます。とはいえ、フルDPを付与されたと言っても、何点取ったのかによって進学する大学の選択肢は変わりますし、大学によっては科目サーティフィケートも評価するところもあります。
つまり、DPは最終試験の結果次第なのです。この点は怖いと思うんですよね。生徒も保護者も、そして先生たちも。というわけで、最終試験を何度も経験されている山田浩美先生に、最終試験について伺いました。
最終試験前から試験中の生徒の様子
そして最終試験が始まります。3月にMock試験をしているので、学生達も自分たちがど
の分野が弱くてどのように強化をしなければいけないかをその時点で把握出来ていると思います。私達教員は過去問を使いながらこの時期は試験対策を随分としています。
カウンセリングフロアには子供達の面談用のガラス張りの部屋が3つ、そして生徒達が自由に勉強出来る大きな部屋が2つあります。生徒達は自由にその部屋を行き来しながら何か問題にぶつかったときには、カウンセラーのところに会いにいっています。
そうすることで、子供達も特に緊張や違和感を感じる事無く、自由に相談ができるようになっています。
中休み
今回の最後にちょっとだけ、これまで訪れたインター校や私立のIB校のことに触れさせてください。
山田先生もおっしゃっていたように、それらの学校では進学を専門に担当する人が、情緒面を専門にサポートする人が、プログラムをコーディネートすることを専門にした人が学校組織の中にきちんと位置付けられています。そして様々な立場から日々の生徒たちの学習活動を支えています。「学習者ファースト」が実現されている。そんな風に思いました。
インター校では先生たちの入れ替わりが多いということもあると思いますが、それは日本の公立高校でも転勤があるので、プログラムを持続可能にしていくための組織づくりは重要です。これ以上は私の回ではないので、ここでやめますが、せっかくIBを日本の公教育でも生徒は受講できるようになったのですから、先生たちがキャパオーバーになって途中で受講できなくなったという事態にならないことを願っています。
さて、次回は引き続き、山田先生へのインタビューをお届けします。どうぞお楽しみに!