みなさん、こんにちは。林田真紀子と申します。名古屋インターナショナルスクール(名古屋国際学園)に勤務をしております。熊谷先生に声をかけていただき、参加させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
Section Ⅰ
国際バカロレア(IB)の授業は勤務校が十数年前にディプロマプログラム(DP)を始めた時から教えています。これまでPYP(Primary Years Programme)、MYP(Middle Years Programme)、そしてDPを担当しました。今年度(2020年8月〜2021年6月)はDPのJapanese BとDP Theory of knowledgeとMYP Language acquisitionと大学ガイダンスカウンセラーを担当しました。
熊谷先生に初めてお目にかかったのは6年前です。東京でTheory of knowledge(知の理論)というDP科目のワークショップが行われたときに参加者として出席してくださっていました。その翌月、香港でDPJapanese Bのワークショップが行われましたが、そこにも参加してくださって再会に感激!熱心にワークショップに貢献してくださったのを覚えています。
そういえば、2018年11月に開催された「IBフォーラム in 大阪」にも呼んでいただきました。まだまだ知られていない国際バカロレアという教育について、できるだけ簡単な言葉で学習者と保護者の皆さんに情報を伝えたいという思いに共感しています。
柔軟性
名古屋インターナショナルスクールは、2008年に国際バカロレア•ディプロマプログラムの認定校になりました。認定に向けて、3年ほど前から学校全体で準備を始めました。その時からIBに関わっています。
その頃は今と違って日本語の資料がなかったので、ひたすら英語の資料を読みました。テキストも資料もないまま、とりあえず目の前の生徒の授業の準備をするために、ひたすら勉強をしました。
自由に授業を組み立てられる楽しさは、言葉では言い表せません。そのときに学んだ「柔軟性」は、コロナ禍の変化に適応するための力を培ってくれたような気がします。
もっと言いたくなる授業
IBは楽しいです。教師側からの感想ですが……。生徒として学んだら、もっと楽しいのではと思います。「答えが複数ある」とか「答えがない」とか、そのようなことはたくさんあると思います。
根拠を示せがその答えが成立するとわかれば、自分の意見をもっと言いたくなる生徒が増えるのではと感じています。生徒だけでなく、教師も今まであまり意見を言わなかった人が有益な議論に参加し始めるのを見ると、やりがいを感じます。
苦労したことは……これを苦労と呼ぶのかどうかは分かりませんが、最初にTOKを勉強し始めた時です。誰に聞いても全員が違うことを言うので、戸惑いました。しばらくして、なぜそれぞれが違うことを言うのか考え始めると、どんどん楽しくなってきて、すっかりTOKにハマってしまいました。これは、苦労とは言わないかもしれません。
最後に
保護者の方から「親が日本の教育した受けたことがないのにIBDPを子供にさせて大丈夫でしょうか」という質問を受けることがあります。はい、大丈夫です!私も幼稚園から大学院まで日本の教育を学びました。
IBDPは日本の教育と全てが違うわけではありません。IBで教えられていることを私は小学生の時に先生から学んだな〜と言うこともよくあります。全てが全く新しい教育ではないので、馴染みやすいのではと思います。