探り合って 探せなかった
求めあって 虚しかった
絆
思いかげず 巡り合う
思いがけず
縁
日常を離れた旅の中で自分では思いもしなかったステキな人や、言葉や、心揺さぶられる経験と出会うことがあります。みなさん、こんにちは。熊谷優一です。今回は心疲れているんじゃないかと友人が企画した八丈島への旅での思いがけない出会いについて書こうと思います。
癒やしの島にて諦めを知る
最初は知り合いの何人かで行こうかという話だったのですが……、いつの間にか会ったことがない人を含む14人の大所帯になりました。普段の私だったらそんな危険な旅には絶対出かけなかったと思うのですが、その友人に誘われて参加する人たちはきっと私のようなネクラな人にも優しくしてくれるだろうと安心して(?)、それぞれのタイミングで八丈島に集合しました。
八丈島は羽田空港から飛行機で約40分。大阪からだと乗り継ぎを含めて3時間程度とアクセスの良さは抜群でした。私は国際バカロレア機構に依頼されていた仕事の締切りも迫っていたことから、八丈島への行き帰りの飛行機や、八丈島で空き時間を見つけてできるだけ進めようとしこたま資料を抱えて行ったんですが、八丈島に着くやいなや、すべて諦めました。
愉快な旅仲間には初めましての方もいましたが、温泉に浸かりながら眼前に広がる大海原、青空に聳え立つ2つの山々に囲まれ、いつになく解き放たれたような心地よさを覚えつつ、話はすぐにはずみました。
Sound of Silence
Hello, darkness, my old friendで始まるサイモン&ガーファンクルの「Sound of Silence」さながらに、八丈島の夜は無音です。この静けさが最大の癒やしでした。
街の喧騒とはよく言ったもので、日々の暮らしは様々な音で溢れかえっています。八丈島の音のない空間で、日常はどこもかしこも騒々しいって思っていたことを知りました。大阪でよく行く地下の秘密基地のような蕎麦バーではBGMが全く流れていません。あ、そういうことか!と自分自身を振り返ることもできました。
八丈島には、火力発電所や地熱発電所もあります。2つの火山が繋がってできた島ゆえ、温泉もあります。宇喜多秀家が流刑になった場所でもあります。そんなに大きくない島ですが、集落ごとに異なる方言がはなされている(いた?)そうです。海ではスキューバダイビングもできるし、毎日羽田から朝、昼、夕方と3便飛行機が飛んでいます。
総合的な学びの場として、例えば、国際バカロレア・ディプロマプログラムのグループ4プロジェクト(理科の科目横断的なプリジェクト)でも活用できるなと思って帰ってきました。
嫌がらせ弁当
八丈高校に伺ったときのことです。実話を元にした映画「今日も嫌がらせ弁当」のポスターを見かけました。反抗期を迎えた娘と母のお弁当にまつわる悲喜こもごもが描かれているそうです。
で、ちょうどお昼の時間を迎える時に、学校にお母さんたちがおもむろに下駄箱にお弁当を入れている姿を目撃しました。温かいご飯を毎日届ける習慣が映画さながらに今なお続いているそうです。校長先生も赴任したときにはびっくりしたっておっしゃっていました。
八丈島ではアシタバがかなりフィーチャーされていました。未だにアシタバがどんなかよくわかっていないのですが、アシタバの粉末を用いたチーズケーキやクッキー(お土産におすすめ!)は非常に美味しかったです。空港で食べたアシタバ蕎麦は蕎麦にアシタバが練り込まれていたのか、大葉の天ぷらだと思っていものがアシタバの天ぷらだったのか、ついぞ謎でした。
最後に
八丈島では様々な出会いがありました。その出会いに感謝しています。八丈島出身で東京で会社経営をしている青年とは初めて会いましたが、その2週間後に大阪に遊びに来てくれました。屈託のない明るさは私には持ち合わせていないもので最初、「苦手かも」と思っていましたが、非常にひたむきな青年ですぐに打ち解けました。
他にも業種の異なるみなさんとお話して、お互い環境は違えど、同じような課題を抱えていると感じたり、身の上をよく知らない人達だったからこそ心を開いて話ができたのかもしれません。
これから静寂を求めて、そしてせっかくご縁があったので、年に一回くらいは八丈島にスキューバダイビングでもしに行きたいなと思っています。みなさんもご一緒にいかがですか?オフ会、八丈島でしませんか?
最後に、この度を計画してくれた心優しき友人に心から感謝を伝えたいと思います。本当にいつもありがとう。おかげさまでチャージ完了しました!