皆さん、こんにちは。熊谷優一です。2022年10月11日、私の永遠の推しとして何度も何度も紹介した女優アンジェラ・ランズベリーさんが亡くなりました。97歳の誕生日を迎える5日前でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。
私は彼女がなくなったりでもしたら、残りの人生は抜け殻のように過ごすことになるではと思っていたのですが、杞憂に終わりました。彼女が出演した何百にも及ぶ作品を楽しみ切るには人生はむしろ短いと思うようになりました。
彼女が亡くなってまもなく、The New York Timesが2010年に撮影したインタビューを公開しました。撮影の条件は彼女の死後に公開することだったそうです。1925年にロンドンに生まれ、ナチスの空爆を避けてアメリカにわたり、1944年にガス燈でデビューし、2010年までの山あり谷ありのキャリアを振り返っています。
また、Television Academy FoundationのHPでは、何時間にも及ぶのインタビューのアーカイブが公開されています。https://interviews.televisionacademy.com/interviews/angela-lansbury#interview-clips
他にも、次々に彼女のインタビューや出演作品がYoutubeなどで公開されています。ベティ・デービスやマギー・スミスなども出演した『ナイル殺人事件(1978)』やミス・マープルを演じた『クリスタル殺人事件(1980)』のビハインドなどもYoutubeで公開されており、映画そのものと合わせて楽しむことができます。映画はUNEXTで見ることができます。
11月28日からはBS4Kで『ジェシカおばさんの事件簿』の初期3年分(全12年中)が再放送されます。森光子の吹き替えが秀逸でしたよね。この作品が放送開始した当時、アンジェラさんは59歳。番組はアメリカで大ヒットし、その後世界中で放送され、世界的スターの座を手にしました。ぜひ、この機会に見てみませんか?
アンジェラさんは今生で私が最も大きな影響を受けた人物です。英語を学んだのも彼女と話がしたかったからですが、私がアンジェラさんから学んだのは英語だけではありませんでした。演劇を学んだり、教員になって演劇部を作り、ミュージカルを作ったりしたのもアンジェラさんがブロードウェイの舞台に立っていたから。私のすべての学ぶことの中心にはいつも彼女がいました。
でも、一番勉強になったのは、アンジェラさんが自分の思い通りにならないこととどう折り合いをつけて女優を続けてきたのか、家族に問題が起きた時にどう向き合ってきたのかを通してだったように思います。だから、「Continuing encourages me to continue」との彼女の一言はとても納得できました。
また、「何事も一夜で成功するなんて起こるわけがない。学ぶべきことをすべて学びなさい」との、俳優として成功を夢見る若者たちに送ったメッセージは長いキャリアを歩んでいくためにしっかり基礎基本を学ぶことの大切さについて語っているように私は捉えました。
カメオ出演した彼女の最新作『ナイブズ・アウト2』がまもなくNetFlixで公開されます。96歳で亡くなる直前まで女優として演技することにこだわったアンジェラさん。私は自分が考えているよりももっと長く生きるかもしれいなぁと思いつつ、きちんと学び続けていこうと思っています。