今からIBを始める君へ -インター校在学中のみなさんへ-

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。筑波大学附属坂戸高等学校で国際バカロレア・ディプロマ・プログラム・コーディネーターをしています。

以前ブログでも取り上げましたが、外国籍、もしくは二重国籍を持ち、インター校に通う生徒が、日本でキャリアを築いていくことを決め、高校から一条校に入学するといったケースが年々増えてきました。日本で長く生活しているため、日本語も堪能で、母語は英語。そんな彼らにとって、日本語DPはとても魅力的なようです。

ただ、インター校の生徒が日本の高校に入学するには条件があります。進学は日本の高校をと考えているみなさんにとっては常識的な話だと聞きますが、日本で普通に義務教育を受けてきた私たちにとってはあまり気にしたことがないトピックなので、ここで一度、取り上げてみようと思います。

一条校・インター校・日本人学校・現地校

日本のいわゆる国公私立の学校は「学校教育法」第一条に定められていることから一条校と呼ばれています。卒業すると日本の小中高校の卒業資格を得ることができます。

それに対して、インターナショナルスクールは上記法では各種学校に位置付けられているため、日本にあるインター校の中学部を終えても、義務教育を修了したことにはなりません。したがって、原則として日本の高校(一条校)を受験する資格が認められません。

海外にある日本人学校は日本の義務教育として位置づけられています。また、現地の中学校を卒業すれば、日本の義務教育を終えたことと同等と見なされます。

朝日新聞「キーワード」にはこのように説明されていました。以下、抜粋します。

中学の課程を修了しても義務教育を終えたことにはならない…神奈川県教委などによると、日本国籍の場合、公立高への受験資格は認められない場合もあるが、私立高では各校の判断となる。国籍については法令で規定がない。

インターナショナルスクール(外国人学校)-より

筑波大附属学校教育局に問い合わせたところ、国公立の学校は法律に準拠してるそうです。朝日新聞の記述を見ると私立の学校は学校によって判断されるということなので、直接学校に問い合わせるのがいいと思います。

法律では?

根拠となっているのは、「学校教育法」第16条及び17条です。そこには次のように定められています。

第一六条 保護者(子に対して親権を行う者(親権を行う者のないときは、未成年後見人)をいう。以下同じ。)は、次条に定めるところにより、子に九年の普通教育を受けさせる義務を負う。

第一七条 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。ただし、子が、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまでに小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了しないときは、満十五歳に達した日の属する学年の終わり(それまでの間において当該課程を修了したときは、その修了した日の属する学年の終わり)までとする。

2 保護者は、子が小学校又は特別支援学校の小学部の課程を修了した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十五歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを中学校、中等教育学校の前期課程又は特別支援学校の中学部に就学させる義務を負う。
3 前二項の義務の履行の督促その他これらの義務の履行に関し必要な事項は、政令で定める。

学校教育法 第二章 義務教育 第十六条 第十七条-より

つまり、この法律は保護者は子供に義務教育を受けさせなければならないと定めています。したがって、義務教育を受けることができる国公私立の小中学校(これがいわゆる学校教育法で定められている一条校です)に通わせなければならないということです。日本にあるインター校は各種学校にあたり、義務教育を受けられる学校として日本は認めていないのです。

ただし、外国にあるインターナショナルスクールの場合、その国で正規の教育機関として認められていれば、義務教教育を終えたと見なされます。高校はそのインター校が正規の教育機関としてその国で認可されているのかどうか、各国の在日大使館を通じて確認することになります。確認が取れれば、海外のインター校出身でも、日本の高校を受験することが可能です。

中学校卒業程度認定試験

インター校に通うお子さんをお持ちの場合は、もうすでにしているとは思いますが、不安な時はインター校の進路担当の先生に再度相談してみてください。もしくは、進学を希望する高校に問い合わせてみてください。大概の学校で資格があるかどうか確認してくれると思います。

基本的に、日本国内外のインターナショナルスクールに通っているみなさんが一条校に入学するためには、「中学校卒業程度認定試験」という試験を受験し、認定を受けなければなりません。その認定証書を持って受験資格が認められます。

受験申し込みは8月の終わりから9月のはじめ、受験は10月、結果は12月に届きます。国数英社理の5科目を受験します。英検準2級以上を持っていると英語が免除されたりという制度もあるようです。問題集や過去問も入手できるようですよ。

詳しくは文部科学省の「中学校卒業程度認定試験」についてのwebページがあるので、そちらをご覧ください。

最後に

国際化の波はローカルな国公立の学校にも及んでいます。実に多種多様な背景を持った生徒が受験するようになってきました。学校側も準備が必要です。

IB認定を受けてから、海外からの問い合わせを多くなりました。現地日本人学校はもとより、現地校やインター校に通っている保護者の方からで、国籍も様々です。そしてその問い合わせの多くが、出願に関してです。海外にいる分、直接書類を受け取れなかったり、直接顔をみて私たちと話ができなかったり、学校の雰囲気をすぐ見に行ける距離になかったりすることによって不安を感じているようです。

とすると学校のHPが果たす役割はとても大きい。そして内部でどのような学習機会があるのか、そしてそれはどのように評価されてるのか、どんな先生が教えているのか、そういった情報の提示の仕方は早急に考えていかなければならないと気持ちを新たにしました。

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