IBに反響アリ

みなさん、こんにちは。熊谷優一です。私はもう毎日国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)にどっぷりつかって仕事をしていますが、私にとってもIBの言葉を飲み込むのが難しいときがあります。だから心がけてかみ砕いて話そうとするんですが、それがうまくいかないときももちろんあります。

このところ、出版物に寄稿したり、インタビューを受けたり、IB導入を考えている自治体の教育委員会などから相談を受けたりという機会が増えてきているのですが、どうだったでしょうか?

今日は最近読者のみなさんからいただいたメッセージを紹介したいと思います。

授業づくりネットワーク

編集者からまず初めに、「IBのことを初めて聞く人にもわかるような内容にしてほしい」というリクエストがありました。でも国際バカロレアという教育とは何か、どうして日本の公教育に導入されたのかも説明せざるを得ません。専門的な話や言葉遣いは可能な限り避けるようにしましたが、そうもいかず、苦し紛れに最後だけキャッチーなフレーズでと思い、「IBの教育では、学習者が自ら考え、答えを出す主体的学びを奨励する。答えがない課題にどう立ち向かい、答えを出すのか。その勇気を学ぶのだ」としめることにしました。

高知に来年度開校するIB校の宅明副校長先生からいただいた感想です。

『こんばんは。授業づくりネットワークの記事、読みましたよ!「自ら答えを出す勇気」重要なフレーズだなあって思いました。これから来る生徒達にとっても、そして、今の自分にとっても!』

宅明先生は玉川大学大学院でIBを学ばれた一期生で、このブログ(今からIBをはじめる君へ)に登場した古屋佑奈さんの先輩です。宅明先生、寄稿お待ちしています!そして、こんな感想を寄せていただいた方もいらっしゃいます。私自身も正直言うと、時間はかかりました。ご自身が何か前向きな一歩を踏み出せるよう祈っています。

『2011年が、クマユウの​​生きる力の一つになっているんですね。私もいつまでもメソメソしないで、来年こそは3月11日外に出てみようかなと思います』

韓国EBSドキュメンタリー

熊谷が韓国のテレビ局のドキュメンタリー番組に出演しました。

「真面目な顔がインチキ臭い」「作り笑顔が胡散臭い」「時折見せる悪い顔がクマユウのすべてを物語っている」「全体的に詐欺師のようだ」などなど、「世界から注目を集める日本のIB」で紹介した番組を視聴した日本人、韓国人を問わず私の教え子たちから散々いじられました。「そんなことはない」と反論を期待していたところ、宮城県でその昔一緒に働いていた同僚からこんなメッセージが… 彼は私から泣かされたと主張していますが、私の記憶では彼が泣いていたときにたまたまそこに私がいただけだったはずです。

『相変わらず、クマユウ先生の見られ方が昔とちっとも変わっていなくて笑ってしまいました!!動画も見ましたが、みなさんが寄せている感想は、やはり正しいように思います(笑)』

このブログに登場している5人の筑坂卒業生もことあるごとに「クマユウは怖い」という印象操作をしていますが、こうな風にいじれるんだから、私の怖さもたかが知れていると思いませんか?そして、同じく宮城時代の同僚で現在は東京で教鞭を取っている後輩からはこんなうれしいメールをもらいました。

『先輩の姿にかなり刺激もらっています。今日は、クラス懇親会で担任しているクラスの保護者から様々な意見をもらい、新しい取り組みの活力を得ました。僕も先輩に負けないよう頑張ります』

私のような田舎っぺがIBに必死になってくらいついていることが、誰かの励みになったらとてもうれしいです。

IBOからの招待状

当ブログを運営している天才的ぼた餅キャッチャー、熊谷優一がIBのプロジェクトメンバーに選ばれました。
本ブログを運営している天才的ぼた餅キャッチャー、熊谷優一がIBのプロジェクトメンバーに選ばれました。

IBOからの招待状 -前編-」と「IBOからの招待状 -後編-」で2020年に改訂される「Programme Standards and Practices(プログラムの基準と実践)」という文書の改訂プロジェクトのメンバーとして参加したデザイン・ミーティングについて取り上げました。その回はひときわたくさんのメッセージをいただきました。一部ですが、紹介させていただきます。

『お疲れさまでした!改訂プロジェクト、どこの分野でも大変ですよね。私も今、あるディプロマプログラム(DP:Diploma Programme)科目の「指導の手引き」の改訂チームに入っていますが、毎日山の様なメール、そして読まなければいけないarticleがたんまり送られて来ます。でも、実際、現場で働いている自分にダイレクトに繋がる部分が多く、どんどんオンラインのディスカッションでもヒートアップした自分が見せれるようになりました。世界中の先生方が参加されていて、本当に様々な意見がかわされています。賛成、反対、同感、違和感などストレートにやり取りされています。色々な意見が混ざり合うのをみて、本当に健康的なカリキュラムだと再認識。楽しみです』

『ブログ拝読し、クマユウの覚めやらぬ興奮が伝わってきます。IBを始めてたった3年でこんな機会に参画できる迄になるだなんて、ご本人が一番びっくりですよね。やっぱり、与えられた機会を生かすのも潰すのも、自分次第。それを改めて教えてもらいました』

『IBは”ユニバーサルデザイン”を構築するのに似ていますね。文化や宗教、地域性を調節したところでの共通認識を持たせられる一目瞭然な記号。これからの発展が楽しみです』

『「このミーティングは私にとって最初っから「ワタシゴト」だったんです。」に触れ、あぁ、やはり真剣に毎日を生きないといけないなと痛感いたしました。常に当事者意識を持てるだけの見識と研鑽がないといけませんね』

昔の生徒も読んでくれたようで、こんなメッセージを送ってくれました。ちょっぴりチクッと来ましたけど…

『クマユウ先生、先生は少しかっこいいです。先生じゃなくて、先生の人生が?生き方?全然知らないけど、ブログを読んで、かっこいいなって思いました。私もピョンピョンとでもいいので、羽ばたけるよう頑張ります。先生ともっと早く出会いたかった。ただ、先生の目は、笑ってないから韓国でプチ整形を!』

最後に

時々みなさんからいただくフィードバックは普段、私自身気が付いていないことを気付くきっかけになっています。根暗で人見知り、ひここもりがちな私が、そんなふうに思われることは衝撃でした。でも、こんな猪口才(ちょこざい)な小童(こわっぱ)が一生懸命IBに取り組んでいる姿を見て、IBに興味をもらったとしたら、またそれはそれでうれしいです。だって先生が学習者にできる最大のことは「empowerment」だと私は思うので。

おそらく「真夏の13月」をご覧になった方からのメッセージ紹介して今日は終わりたいと思います。

この夏もヘマを繰り返した「13月」の熊谷が祖母の思い出を語ります。

『ブログ拝見しました。面白すぎて驚きました。”IB”だけでなく先生に興味を持ってIBを学んでいく方もきっといると思います。先生のようにフットワークが軽くオープンマインドな方がご自分のことを、「駄馬中の駄馬」だとか、「人間としての最低限を下回っている」とか思われているとは驚きであり、励まされます。だからこその教職、今のお役目なのですね。またちょくちょくのぞかせていただきます!』

私もみなさんから励まされています。メッセージありがとうございました。