「ナレッジキャラバン in 大阪 2019 夏」レポート by 阿部公彦

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ダージァーハオ、大家好と書いて「皆さん、こんにちは」と言う意味の中国語なんですが、改めましてこんにちは、「チノメザメ」でも何回か紹介いただいている台湾、明道中学の阿部公彦です。日本の隣、時差一時間の台湾から皆さんにご挨拶させていただいています。

台湾のバイリンガルスクールで教鞭をとる阿部公彦先生の初エントリーです。

さて、私がどんな経緯で熊谷先生と知り合ったのかはこちらにも書かせていただきましたが、今年の夏も去年の夏の『未来の先生展』に引き続き、熊谷さんからお誘いを受けて日本でワークショップの“立っているほう”つまり壇上にいるほうをやらせていただくことになりました。

本当のことを言うと

本当のことを言うと“座っているほう”つまりワークショップを受けるほうとして参加させてもらいたかったんです。だってすごいメンバーですよ。こんなバラエティーに富んでいて素晴らしい先生のワークショップを2つも参加できるチャンスなんて、そうそうありません。

でも、誘っていただいたときに、ふっと頭をよぎったことがあったんです。まず昨年の未来の先生展では、雷が落ちたような衝撃を受けたり、そのせいで風邪をひいたりした上、本番では頭が真っ白になる程緊張してしまった私は、あれからどのぐらい成長したのだろうかと、今度は一人で“立っているほう”をして、うまくその場を回すことができるのだろうかという疑問。

台湾でIBを教える阿部先生がいよいよ日本の教育界にデビューしました。

それからもう一つ、自分はなぜワークショップの“立っているほう”をするのだろうかという答えが自分自身で出せていないと言うこともありました。結局その疑問に対する好奇心が抑えきれなかったんでしょうね。それで“立っているほう“として参加させていただきました。

それで今回の私のワークショップにつけられた「四技能のその先へ~外国語教育における思考力育成の必要性~」という題を見て参加された方もいると思います。でも実は熊谷さんにどんなワークショップか説明するために書いたメールには「かんがえる」の「か」の字も書いてなかったんですよ。そこには授業実践報告としか書いてありませんでした。

もちろんワークショップの中では、どうしたら学生の考えるということを阻害せずに授業ができるのかと言う事を1番大きいテーマとして考えていました。だからと言ってそれを先読みして、ポンってテーマ変えちゃうなんてひどすぎると思いませんか。

最初見たとき口から音にならない「くぁwせdrftgyふじこlp;」と言う悲鳴を発してしまうほどでした。こんなテーマ名にされたら、参加される人が期待しちゃうじゃないですか。わかっていたんです、私が「授業実践の報告をします」っていうのをあの赤鬼がそんなあっさり流してくれるわけがないと。

思考する授業とは

ワークショップではこんな話をさせていただきました。

生徒たちが何かを目にしたとき、例えば写真やビデオを見たときに、着目する点が生徒によって異なること。それを鑑みずに教師が1つのレールの上で話をしてしまうことで生徒たちは受け身になってしまい自由に自分の考えを巡らすことができなくなること。だから生徒たちが語りたいことを概念的なものとつなぎ合わせた上で選択してもらい自分なりの考えを広げ、またそれらのものをクラスメイトと共有することで、いろいろな答えがあるということを理解していってもらいたいということ。

その中で、考えると言う事は一体何なんだろうということや、どんな授業が生徒らを考えるように促すことができるのだろうかなどのことについてグループで話し合っていただきました。

自分の世界に照らし合わせて

参加された皆さんは学生の方、保護者の方、国語の先生、日本語の先生、英語の先生などがいらっしゃいました。そして、とても印象的だったのは、皆さんが一人一人ご自身の背景、環境などの文脈に合わせながら、この問いを考え、いろいろな意見を出し合っていただいたと言うことです。本当に短い時間でしたが、参加された皆さんは活発に、そして闊達にいろいろなことを話し合われていました。

正直どうして各テーブルにボイスレコーダーを置いて録音しておかなかったんだろうって後悔したくらいです。そして最後に気づいたのは、このワークショップは私にとって大きな学びの場であり、振り返りの場なのだということです。

今回私自身は「考える授業とは何か」ということを自分の授業を振り返ることで、もう一度考えてみる事ができました。そして参加者の皆さんは、個々の背景や環境など、様々な文脈から生まれる意見や疑問、解決すべき問題などをグループ内や私に投げかけ、残していっていただきました。

もちろん、その全てにこたえることはできないと思いますが、それでも私に新しい視点を与え、私の頭に新しい気づき、引っかかりを生んでくれます。これがきっと私のワークショップの“立っているほう”をする理由なのかもと思っています。

最後に

もちろん、今回“座っているほう”としてワークショップに参加された方も得られたものはたくさんあったと思います。それはきっと参加された皆さんが自分で考え、それをグループ内などでアウトプットできているからだと思うのです。

私自身も皆さんがワークショップであげてくださった意見や疑問などでたくさん刺激を受け、幾つものヒントが得られました。この2ヶ月の授業や準備を振り返ってみただけでも、それらが私に与えた影響がいかに大きかったかと言うのが感じられるぐらいです。

ですから、ぜひ今後もこのような場があったら、どんどんご参加ください。そして、先生であろうが、学生であろうが、保護者であろうが、皆さんが経験された、または実践されたことをいつかワークショップの“立っているほう”としてシェアしてみてください。私のように、一遍にたくさんの情報が頭に入りすぎて目を回すかもしれませんが、きっと皆さんの頭の中を広くしてくれるスペシャルな経験になるに違いありませんから!

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