今からIBを始める君へ:海外インター校でIBを学ぶ子供の保護者より

ブログを始めてもう3年目に突入しました。おかげさまで日本国内だけでなく、海外から問い合わせフォームを通じてメッセージをいただくようになりました。置かれている状況は様々なのですが、みなさんお困りのようなんです。

みなさん、こんにちは。熊谷優一です。最近では海外のインター校で国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)を学ぶ日本人子女が増えているそうです。バンコクではウェイティングリストがあり、空きがないと入学できないインター校もあると山田浩美先生から聞きました。

今回はそんな海外のインター校で子供がIBを学ぶ保護者の方々からいただいた問い合わせを紹介したいと思います。みなさん、藁にもすがる思いで問い合わせをいただいたようなんですが、話を聞くと、二つの課題が見えてきました。日本語でIB科目を学ぶことと親がIBについて日本語理解したいというニーズです。

母が先生に?

こちらのブログ(チノメザメ)を発見してから隅々まで何度読み直したことか(笑)。いろんな視点からの国際バカロレアについて書かれてあるのですごく勉強になっています。

子供がインターナショナルスクールで、今まさにDP(Diploma Programme:ディプロマ・プログラム)での選択科目とかを選んでいるバカロレア真っ最中の母です。ただひとつ問題があり、Japaneseの先生が子供の学校におりません(笑)。

私達は現在、海外に住んでいます。この地域は日本からの留学生がすごく多くて、日本人でいっぱいなんですが、近隣のインター校では日本語教員が不足していて、日本人の学生に対してG1で母語の科目をオファーしてもらえない状況です。

学校からは、「お母さんを雇用するので、Japanese Aを教えていただけませんか」という話しをいただきました。これって可能なんでしょうか?万が一可能であったとしても、腹をくくってディプロマ取得に向けて、子供と一緒に「2年間母ちゃん頑張るぜ‼」と言いたいところですが、これで「やっぱりダメでしたー」ってなったら、子供も私もショックすぎます。

母語って何でしょう

私自身がしっかりIBのことを把握してないので、きっと文章もめちゃくちゃだと思います。ごめんなさい。あらかじめ謝ります。でも、本当に困っているんです。どうか先生のご意見をお聞かせください。

『日本語を母国語とする人はG1のLanguage Aを日本語で勉強しないといけない』と子供が通っているインター校のコーディネーターの先生から言われてきました。でも、日本人の先生がその学校にはいません。

先日、コーディネーターの先生から、インター校がある州の大学で日本語を教えている先生が見つかったと連絡をいただきました。が、よく話を聞いたら、先生は日本人ではなく、スワヒリ語を母語とする先生でした。

校長は、「大丈夫だよ、大学の先生だよ」とおっしゃるのですが、不安しかありません。中国語の先生は、やめた方がいい。日本人にはかなわないから」だそうです。どう考えても子どもの方が日本語ができるのは明らかです。子供は、「面談になったら相手の先生が『レベルが高いから教えることはできない』って言われるようなプレゼンするよ」と、よくわからない闘志を抱いています。

先生が見つからなかったらどうなるんでしょうか?さすがにJapanese Aはワタシが教えるって訳にはいかないでしょうし……。母語って何でしょう?もう頭がごちゃごちゃです。

子供たちに光が見えるようなブログを

日本でも国際バカロレアのプログラムを受けることが公立の学校でも可能になってきているのですね。しかしながら、正直に言うと、親にとっては「バカロレア?なんのこっちゃ?」です。それはインター校に子供を通わせている親もあんまり変わりません。共通一次、センター試験世代ですから(笑)。

こちらでも、子どもが通っているインター校では、息子が日本人の中で最高学年ということもあり、IBについてよく聞かれます。学校ではIBの説明も英語です(笑)。本当のところ、詳しい事は日本語で説明してほしいと思っている親は多いと思います。

だから熊谷先生のブログすごく役に立っているんですよ。どうか!どうか!もっともっとIBのことを噛み砕いて、噛み砕いて説明してください。今や世界中に、子供のため留学という道を選んでいる日本人家族がいます。できれば一条校の場合だけではなく、その人たちにも光が見えるようなブログをお願いします。

私なんかでお役に立てることがありましたらなんでも協力します。なんなら子供だって喜んで協力します。いつでも声かけてください。

最後に

G1の母語分野の科目は多言語で開講できない学校は実際のところ多いです。従って、G1を「self-taught(自習)」という扱いにして、家庭教師をつける場合が結構あります。中には母語そのものがすでに少数言語になっていたり、今後何年かで最終試験は行わない言語が「Coordinator’s Note」で取り上げられていたりすることもあります。

pamoja」という各DP科目をオンラインで学べる機関がありますが、残念ながら日本語の科目はないようですね。私は利用したことがないので、詳しいことはわからないので、直接問い合わせてみてください。

日本語で世界中の日本人の子供たちをオンラインで支援する塾もあります。例えば、「TCKワークショップ」です。代表取締役社長の水田早枝子さんはIBのプログラムを通して主体的に自らのキャリアを築いていくうえでどのような効果が期待できるかについて前任校で話していただいたことがあります。また、母語が英語と日本語のどちらのレベルにも達せずに困っていた生徒の相談にのってもらったこともあります。

私が知り得たことはできる限り当ブログでも紹介できるようにしたいと思っていますが、私一人の知識やネットワークには限界があります。でも、調べてみると様々な支援を提供しているところがあります。まずは聞いてみてくださいね。そして有益な情報だったり、助かったというエピソードがあれば、困っているみなさんにシェアしていただければうれしいです。