ケニア留学日記-2-

ケニア留学中の田中慶太くんがナイロビでの大学生活をレポートしてくれました。

みなさん、こんにちは。ケニア留学日記-1-に続き、ケニアより田中慶太がお届けします。今回は、ケニアで何を感じ、考えたのかについてです。早速、初めて参ります。

心の声を聴け

ここで一度振り返っておくと、私がケニアに来た目的は貧困を実際に見て、今後どのように関わっていくかを定めることでした。というのも、貧困に問題意識を持ち、その解決を職業にしたいと思っている自分に疑問を抱いたからです。理屈ではそう思っていても、心がそう思っていない気がしたのです。

入学後、私は貧困問題とアフリカというこの二点に興味を持ち、勉強をしてきました。その中で「世界では多くの人が貧困に苦しんでいる」という事実に直面し、その不条理と人生を賭して戦わなければならないと思っていました。理屈と照らし合わせて自分はこうあるべきだといった具合に。いわゆる、「ノブレス・オブリージュ」というものです。

しかし、ラオス訪問以降、自分と向き合っているとどんどん自分のやりたいことに気付くと同時に、それらに対して素直になることができるようになっていました。そこで、自分の将来の夢に疑問を抱いたのです。それまで、こうあるべきという概念にとらわれ過ぎていたと。

そこで、実際にケニアに留学し、貧困という現状を見てどのように思うかを大事にしようと思いました。

ケニアの道を歩く

ケニアの道を歩くと、これまでは経験したことのない世界が広がっています。私が見たいと思っていた、いわゆる貧困の世界です。

ナイロビの街に行けば、ホームレスの人、ポリオによって四肢が麻痺した人、治療を受けられずに傷口が化膿している人など、見かけるわけです。また、ストリートチルドレンも多く、彼らは白昼堂々とシンナーを吸いながら街を歩いています。道に落ちたアイスクリームを、地べたを這ってなめている人を見たという友人もいました。

みなさんは、これらの光景を見てどのように思うでしょうか。この光景に衝撃を受け、胸を痛めることでしょう。そしてこう思うと思います。何とかしなきゃと。

このことを、アルピニストの野口健さんがこのように表現していました。
「知るということは、そのことについて責任を持つこと」

まさにその通りです。目の前で苦しんでいる人がいたら、何とか助けたいと思うでしょう。その感覚です。留学前から貧困問題を勉強し、実際に留学で貧困を目の当たりにした私はこの責任感と、他に自分のやりたいことの間で板挟みになっており、将来やりたいことが見えなくなっていました。

そして、5ヶ月経った今、ついに答えにたどり着くことができました。それは、「仕事」として貧困解決に携わるという軸を取り払うということです。最後は、やはり感情に訴えてみることにしました。貧困の現状を見て思ったのは、自分自身がその問題の解決に情熱を持つことはできないということでした。こうして、貧困解決を仕事にするという選択肢は消え去ったのです。

だからと言って、貧困問題を無視するわけではありません。仕事としてではなくても貢献できる方法はたくさんあると思っています。今後はそれを探して、少しでも問題の解決に貢献できればと思っています。

ケニアに留学するということ

ケニアに留学して思うことは、「とんでもないところに来てしまった」この一言です。笑

途上国全般にいえることだと思いますが、とにかく考えられないことがたくさん起こります。思えば、私の留学も、選挙の混乱のため少し遅れてスタートしました。留学開始後すぐにデモによって学校が閉鎖し、現在は次のセメスターがいつ始まるかわからない中、休暇を過ごしています。アカデミックカレンダーはないに等しく、正直、自分がいつ日本に帰国するのかわからないです。

また、日本では当たり前のように使っているライフラインも、ナイロビ大学の寮では保証されていません。停電は頻繁に起こり、洗面所から水は出ません。トイレも流れません。シャワーから出る水をペットボトルに貯めて、使っています。ましてや、Wi-Fiなんてあるはずありません。

そんな、日本で暮らしていた時に比べてたら、とんでもない経験をさせてくれるのがこのケニア留学なのです!

この数か月、ナイロビ大学での留学生活を経験して、確実にタフになっていると思います。もう、ちょっとしたことでは動揺しません。どこでも暮らしていける自信があります。

これが、留学の醍醐味だと感じています。地元の人と同じ感覚で生活することができるからです。若くて体力のあるうちにこのような経験をすることは、将来のことを考えたり、今後の価値観に少なからず影響を与えることと信じています。

最後に

以上のように、留学して色々な困難にぶつかり、自分なりにもがいてきました。留学って華やかに見えるけれど、実はかなり地道で苦悩の連続です。自分の慣れない環境で、自分と向き合う時間が多くなりますから。その中で、自分という存在を深堀りしていく作業、それが留学だと感じます。しかし、その作業から見えてくるものもあり、今は将来やりたいことが定めることができました。これも、留学あっての事です。

最後になりますが、この記事を読んでいる方に、少しでもケニアのことに興味を持っていただけたり、情報がほとんどないケニア留学について知ってもらう機会になれば嬉しいです。そして、私と同じように将来に悩んでいる人の、一助にでもなればと思います。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。ぜひ、ケニアにもお越しください。副団長(クマユウ)もケニアに行くと言ってくれたので、みなさんで是非!