バンコクのIB校より vol.2

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ブログをご覧のみなさん、こんにちは。バンコクの国際バカロレア(IB)校で日本語Aを教えている山田浩美です。
日本はもう桜も散っている頃でしょうか。タイはまさに、夏到来!日に日に暑さが増しています。4月は一年で最も熱い季節なんですよ。前回はインターナショナルスクールで学ぶ日本人の子供たちについて触れました。今回は私の日本語の授業の一コマを紹介したいと思います。

日常にある非常

バンコクはもの凄い数の電線が絡みあって繫がっており、いつそれが切れてもおかしくないような状態で家庭に電気が流れています。当然のことながら、大雨や雷等の天候になると停電が相次いで起こります。

学校でも時々、停電が発生します。普段エアコンの効いた教室で授業を受けている子供達にとっては、たとえ数十分でもその暑さ、32度から35度の中で学習するということは、継続不可能に近いものになります。

電気がないということは、当然のことながら、Wi-Fiも使えません。普段当たり前のようにアクセスしているインターネットも、そして教室で使うプロジェクター(AirPlay)も全てが使用不可能になります。

非常時にどうするか?

その時にいつも話すのが、この状態が数日、数ヶ月、或いは数年続いたらどうするか…ということです。

私の同僚の息子さんは本校を卒業し、現在NGO関連の仕事をしています。現在アフリカの学校で教員をしているとのことでしたが、その学校は僻地にあり、紙も鉛筆も、そして黒板もない状態で授業をしているようでした。

「一体、そんな何もない教室でどうやって授業をしているのか?」と息子さんに聞いたところ、地面に文字を書いたり、チョークで岩に説明を書いたりしながら教えているとの事でした。教科書や本がなくても、紙やノートがなくても、目の前にあるもの全てが教材になるという話を聞き、何とも言えない気持ちになりました。

物が溢れる時代になり、在るのが当然であり、それが目の前から消えてしまった時にどう対応するか、それを自分のクラスでも教えていないかなければとつくづく感じました。

非常時に優先されるもの

熊谷優一先生が課外授業で、「もし今予期せぬ規模の災害が発生した時、非常持ち出し袋に何を入れるか。」について生徒さんとディスカッションしたことを読みました。彼らがどんな優先順位でアイテムを選んだのかを深く考えることで、その生徒さん個々人が何を大切に生きているのかに気付くきっかけになったと思います。

熊谷優一が災害と日本人、そしてTOKの繋がりについて書いています。

試しに、「もしも3つあげるとしたら何を選ぶか」という私の問いに、「ボール、ロープ、どらやきかな。」と優一先生は答えました。ボールとロープは子供たちと遊べるからだそうです。避難生活がもしも長引いても、子供たちが元気で遊んでいる姿に大人はホッとすると。どら焼きは…彼の好物のようです。独り占めするわけではないでしょうね。こだわりのどら焼き屋さんがあるようで、仙台育英学園高校で3月に行われたIBワークショップで私もその好物をいただきましたから。(笑)

人それぞれに物の見方や価値観は異なります。IBの授業はディスカッションや対話を重ねて、授業が行われますが、各々の体験や知識を持ちより、異なった考え方に触れ、視野を広げ、深く考察し、自分の考えを出していきます。

優一先生はIBを通して、「答えが一つではない問いに対して、自ら考え、既存の知識や他者の視点とのぶつかりの中で、その時出せる仮の結論を出す勇気を伝えたい。」と言っていました。彼らしい表現だと思います。

最後に

科学技術の発展と共に社会のグローバル化も急激な勢いで進んでいます。これからの社会を生きて行く子供達は、異なった文化や慣習の中で生活する世界中の人たちを相手に、生きていかなければなりません。

その際に自らの意見や考えを論理的に、そして明確に説明する能力を身につけて行く事が必須となります。IBのプログラムの下、探究心を常に抱きながら授業を受けてきた子供達にはそれを自然な形で表現出来る能力が身につきます。

文部科学省は2020年までにIB認定校を200校に増やすという計画のようです。IBのプログラムが日本全国の学校で展開され、たくさんの子供たちに学ぶチャンスが広がることを願っています。

今日も読んでいただきありがとうございました。またお会いしましょう!

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