第1回 min-naの探究marche at 市立札幌開成中等学校(09.18)-後編-

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9月にDP認定を受けた市立札幌中等学校の公開授業の模様をお送りします。

今回は第1回 min-naの探究marche at 市立札幌開成中等学校(09.18)-前編-から引き続き、後編です。

韓国からの視察団

本公開授業・発表会には韓国は大邱広域市より約20名の視察団が見えていました。大邱教育庁のスタッフ、国立慶北大学の教授、公立校の先生方などの公立の文脈で教育に携わるみなさんにお話を伺うと、韓国でも間もなく韓国語と英語によるデュアルランゲージDPが始まるとのこと。その視察にいらしたそうです。

こういう時、韓国語が話せてよかったと心底思うのです。英語を介さずに、韓国の先生方と韓国語で話すことによって、彼らの温度が伝わってきます。期待、不安、様々な感情が言葉じりに、そして大邱訛りに垣間見えるのです。

チョ・チョンギ教育庁は大邱は韓国において先進的な教育を実践してきた土地柄、国際バカロレアの教育プログラムを公立の文脈で導入することに期待を持っているとおっしゃいました。事実、名刺交換しただけでも、大邱市内の5校の先生方がいらしたので、大邱市全体で取り組みたいという熱意が伝わってきました。

情熱発見

韓国から視察にいらした先生方は、札幌開成の先生方の取り組みに非常に感動していらっしゃいました。特に、MYPコーディネータ、DPコーディネーター、ATLコーディネーターの三人の先生方のファシリテーションの下、視察者と札幌開成の先生方が40を超えるグループに分かれて、ディスカッションしたことは衝撃だったとのこと。

授業を見ることはあっても、こうして他校、他国の先生たちと議論するような学校公開は初めで、日本の先生方と一緒に議論する中で、新たしい発見がたくさんあったと言うのです。私もそうでした。

私たちのグループは「学校がない地域に学校をつくるとしたら、どんな人材が必要か」というテーマでディスカッションしました。Think-Share-Pairの要領でまずは自分が思いついたことを書き出し、それを共有する中でキーワードや議論の方向性を決めていきます。私たちはなぜ「学校がないのか」という理由から、それを解決できるのはどういう人物かを話し合いました。

このようなコラボレーションの過程で自分一人ではこんな風にはまとめらなかっただろうなと、私は思ったんですね。それが醍醐味。その過程を韓国の先生たちも楽しんでいました。

Approach to Learning

札幌開成は6年間の学修課程で「どのように学ぶのか」を強調しています。それがIBの「Approach to Learning」です。ATLには、1.コミュニケーションスキル、2.ソーシャルスキル、3.自己管理スキル、4.リサーチスキル、5.思考スキルの5つがあげられてます。その5つのスキルに対応する10のMYPスキルクラスターを以下のように設定し、展開しています。

コミュニケーションスキル コミュニケーション
ソーシャルスキル 協働
自己管理スキル 組織

情動

振り返り

リサーチスキル 情報リテラシー

メディアリテラシー

思考スキル 批判的思考

創造的思考

転移

以前、『今からIBを始める君へ:DPを終えて、今 [前編]』という以下のエントリーで、例えばディスカッションの目的をどこにおいて授業をしているか、私たちはどの程度意識して普段指導しているだろうかという上智大学の奈須正裕先生視点を紹介しました。

東京学芸大学附属国際中等学校IBDP第一期生の座談会の模様をお送りします。

では、このATLとスキルクラスターをヒントに、その単元の、その時間の授業はどこに焦点を当てているのかを記述することができれば、授業はより明確な目標を以って展開されていくことでしょう。これは、21世紀型教育機構の認定を受けた私立学校で導入されている思考コードとも通じる考え方ですね。

最後に

札幌開成の先生方、大邱からいらした先生方、日本全国からいらした先生方との懇親会は大盛況でした。みなさん、同様に苦悩しながらも教育の未来に情熱を傾けています。

大邱のみなさんとは、公立の文脈でIBのプログラムを実施できることの意義を熱く語らい、何度も乾杯しました。こんなにも情熱をともにする人が日本国内ばかりでなく、海外にも、お隣の国、韓国にもいるんだと思うと胸が震えます。

みんなの得意を少しずつ持ち寄って、この情熱の輪が日本中に、そして世界中に広がっていきますように……。そして近い将来、皆の苦労が実を結び、子どもたちの学習機会が広がっていくことを心より願ってやみません。

9月6日に発生した地震の影響が札幌市内にもまだ見られました。そんな中、素晴らしい機会を作ってくださった、札幌開成のみなさん、本当にありがとうございました。一日も早く復旧することを祈っています。

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