Heroes:東京03 飯塚悟志

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このHeroesというシリーズでは様々なフィールド
で活躍するオトナを紹介しています。これまで、ベトナムでレストランを経営する白井尋さん、京象嵌の若手職人の中嶋龍司、漢字文学者の故・白川静さん、日本文学者のドナルド・キーンさん、筑波大学大学院教育研究科客員教授のキャロル・犬飼・ディクソン先生、中国茶研究家の王静先生、そして94歳になった今も活躍している女優アンジェラ・ランズベリーさんを紹介してきました。

みなさん、こんにちは。熊谷優一です。今回は、東日本大震災後の私の心にバランスをもたらしてくれた、お笑いトリオ東京03の飯塚悟志さんについて書こうと思います。DVDも全巻持っていますし、03のライブに行きたいから日本に住み続けたいと言ってもいいほど東京03の世界観が好きです。

偽善・偽装・欺瞞を描くコント職人

東京03は飯塚悟志さん、角田晃広さん、豊本明長さんによるお笑いトリオです。2009年のキングオブコントで優勝して以来、ライブツアーは全国で3万人を動員するほどの人気のトリオです。

YouTubeに東京03の公式チャンネルがあります。例えば、「救世主(第13回東京03単独公演 「図星中の図星」より)」と「(第11回東京03単独公演 「正論、異論、口論。」より)」の2本はいかがでしょうか。「20年来の友人(第17回東京03単独公演「時間に解決させないで」)より」もおすすめです。

どこかに社会に適応してそうで適応しきれていない感じがとても好きです。ちょっとした場面に見える人間の欺瞞、偽装、偽善。『コンビニ人間』で芥川賞を受賞した村田紗耶香がオカルトファンタジーな世界観で人間を描くのと対照に、それらを03はコントとして笑いに昇華させます。

飯塚悟志のフロー

03の3人の中でも、私が人前で話をしなければならないときに最も参考にしているのが飯塚さんのツッコミがだんだんゾーンに入るこんでいくその過程です。まさにフロー状態。飯塚さんはどんどんコントの世界に自分を同化していって、絶対にそのツッコミの対象を外さないばかりか、そのツッコミを持って新たな笑いを生んでいきます。

私には飯塚さんがお笑い界の禅僧に見えるのです。飯塚さんが描くコントの世界は演者と観客を巻き込んで笑いの小宇宙へと誘います。私はたまらく幸福感に包まれ、思わず涙してしまうのです。

お笑い好きでありながら決してやってはいけない禁じ手。笑わそうとしている人に感動して泣くという罪を犯してしまうことも度々ありました。

私は人前に出て話をしたり、演じたりということは心の底から苦手ではありますが、どうしてもそれが避けられなくなってから、飯塚さんがいかにフロー状態に入っていくのかを観察するためDVDをよく見返しました。人前で話をするときは飯塚さんのゾーンの入り方を参考にしています。

人の純粋を笑うな

とある深夜番組を見ていたときのことでした。お笑いにストイックな芸人が制限時案内に10個指定された事柄を暗記できるかどうかという企画です。

暗記を妨害するために、暗記部屋にはその芸人に応じたシチュエーションでドラマが繰り広げられ、最終的には暗記そっちのけでそのドラマに参加してしまいます。それくらい脚本が良くできているんです!

飯塚さんの番では、コント系の若手芸人がコントにこだわり続けることをバカにされたり、コントをやめる代わりに仕事をもらえるというプロデューサーからの圧力に屈したりといった中、たまりかねて飯塚さんがコント愛を涙ながらに爆発させ、コントを続けろと若手芸人を激励するといった感じで終わります。

流石に共演者たちも飯塚さんのその純粋なコントに対する愛情を見て涙するわけですが、毎度毎度考えさせらることが多くて、後を引くんですよね。人の純粋を笑う権利は誰にもないよなぁって。

最後に

まもなく東京03のライブです。本当に楽しみで仕方がありません。予習にこれまのDVDを何本か見てみたらテンションが上って、いてもたってもいられなくなって、別にリリースする予定のエントリーを無理やり来月にずらしてもらって差し込みました。

授業をするときも私は飯塚さんのように自分自身がフロー状態になるように心がけています。そしてそのことが学習者をフロー体験に導くのではないかと思っています。

12月15日(日)は奈良教育大学で行われるシンポジウムで少しだけお話させていただきます。お近くの方でもしお時間の都合がつく方は私の中の飯塚さんをみにいらしてください(笑)。詳細や申込はシンポジウム「教員養成大学におけるグローバル人材育成を考える」の開催についてを御覧ください。次回はイレギュラーになりましたが、13月シリーズ最新作です。お楽しみに!

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