21世紀を学ぶ君へ:学びの主体は私自身である

皆さん、こんにちは。林歩香です。暑い日が続いていますが、元気にお過ごしですか?

今回は、「関西英語授業研究会 Harvest 2021年度総会」で、『時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」』を課題図書にした熊谷先生たちのオンライン読書会に参加したことについて書こうと思います。

問いは突然湧いてくる

読書会の序盤では、前回学校で同じ本を用いて読書会を行ったときの感想以外、ディスカッションに参加せず、 意見やアイデアを出す場面でもただ先生方の意見を聞いているだけでしたが、今回読書会に参加させていただいて自分から自主的に学びに関わる大切さを学びました。

読書会の前半は、それぞれ専門分野のエキスパートで知識豊富な先生方の中にはとてもじゃないけど入く勇気はありませんでした。 しかし、先生たちのディスカッションを聞いている中で、「時間における自分の居場所とはなにか?」 という疑問が生まれ、後で一人で考えることもできたのですが、どうしても先生方に聞いてみたくなりました。

自分なんかが話し合いを遮ってもいいのかと悩みEnterを押すのに数秒かかりましたが、 チャット欄に打ち込んで、こで聞かなければ絶対に後悔すると思い、思い切って押しました。

大人と議論する

すると、私の予想とは裏腹に先生方は食いつくようにして質問を読み上げ、さらには「私自身はどう思うのか?」と、 私をディスカッションに引き込んでくださるだけでなく、まずは私自身の考えを共有する場を設けてくださいました。

考えを共有した後、熊谷先生ははっきりとした明確な答えを出すのではなく、こういう風に考えてみるといいよ、と アドバイスをくださり、あくまでも学びの主体は私自身なんだと、これまで何度も先生に言われてきた言葉が脳裏をよぎり 同時にその大切さに気づきました。

勇気を出して質問してよかったなと思いました。大人が自分の話を本気で聞いてくれる。そのことがとてもうれしっかったです。

大人の本気

熊谷先生が前に言っていたことがあります。「自分が中高生のとき、一番嬉しかったのは大人が自分に対して本気を出してくれるときだった。その本気がありがたかったし、だからこそ自分ももっと学ぼう、もっとついていけるようにしようって思った」と。

なんか、それを聞いて「ハッ」としました。私は高校一年生のときに参加した読書会で先生たちは本気だったなと。本気で本を読んで、議論して、私たちに挑んできてたなと。あのときは、ただただ、自分が『時間はどこから来て、なぜ流れるのか? 最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」』という課題図書をきちんと読めていないことを見透かされるのが怖くて仕方ありませんでした。

正直言って、この本の中に出てくる単語は、わからない単語だらけだし、長いしで、初めて本を読むことに挫折を経験しました。加えてその後の読書会。今まで小説しか読んできていない分、この類いの本の読み方がわからずに、ただ読んだけで参加したら、見事に撃沈しました。

「異なる学問分野で時間はどう捉えられる?歴史では?物理では?じゃあ言語では?」と矢継ぎ早に質問され、議論は目まぐるしいスピードで進んでいきました。そもそも圧倒的に知識が足りていなかったし、そんな質問が来るとは思ってもいなかったので答えられるわけがありませんでした。そのとき初めて本ってここまで掘り下げて読むものなんだ、と気づかされました。

今となっては、このときのヒリヒリした感覚を懐かしく思います。

最後に

読書会の最後に、別の参加者の方が、読書会のテーマとする本の選び方について質問があり、何冊か先生方が紹介していました。 それを基に私もみんなでまた、今度は私たちが主体となって読書会を開いてみたいなと思いました。一年生のときこの本で読書会をやったときとは、ひと味違う読書会になるのではないかと、 まだ提案すらしていないのにとても楽しみです(笑)。

ようやく本の本当の読み方がわかったところなので、感覚を逃がさないようにこれからもどんどんいろんな本を読んでいきたいです。

ありがとうございました。よい夏休みをお過ごしください。