みなさん、お久しぶりです。筑波大学附属坂戸高校の卒業生で、熊谷先生の教え子の鹿間謙伍です。
目立った成果が出るまで1年半もかかってしまいましたが、イベントプロジェクトと称した、メインプロジェクトとは違い、チーム文化の形成、チームメンバーのスキルアップを主な目的とした短期のプロジェクトの成果がついにデータ転送系アプリという形で実を結びました。
今回は、私が結成したチームのイベントプロジェクトアプリ「Deer Data」の開発秘話をご紹介したいと思います。開発の流れに沿って、お話ししたいと思います。
イベントプロジェクト始動
アプリ開発を始めたのは去年の12月。2月後半までは、アプリのコンセプトから機能・デザイン・技術的な実現性とアプローチ方法、ユーザーのデータを扱うサービスの市場調査を中心に、アプリ開発の土台を築きました。
アプリのことも、データをどう送るかについても技術的に素人だった私……。最初はチームメンバーに質問をたくさんして、ついていくだけで精一杯でした。どうやってデータベースからデータを取得するか、サーバーの仕組みがどうなっているのか。当時の私はまったく知りませんでした。
β版という、とりあえず動く試作版を春休みの3月、たった1カ月で、チーム4人で仕上げました。私の場合に限って言えば、新しいプログラミング言語を2つも扱いながら、自分が知らない領域の知識・技術を利用して、ひと月でアプリを開発するのは骨が折れました。他のメンバーもプログラムで生じるエラーとの闘いに春休みを使い果たしていました。
テストの日の朝
「ここで、エラーが出たり、うまく動かなければ、スケジュールが詰む、崩壊する。4月から課題山積みの大学生活こなしながら、β版を完成するには、チームのモチベーション的にもかなりの月日を費やすことになる。この日で締める!!」
3月最後の日の朝、β版がちゃんと動くことを試すテストを決行しました。テストは初期設定のエラーが1回だけですぐに立て直し、2回目で完璧にテストが成功しました。全員でハイタッチして、すぐにβ版を4月以降どうしていくか、という会議を始めました(笑)。
その会議で、追加機能からデザイン・リリースまで、アプリ開発の全工程のスケジュールを立てて、8月いっぱいまで開発を行いました。
渇望感・飢餓感
チームメンバーは、何年もアプリ開発をしているベテランエンジニアでもなく、もちろんアプリ開発の経験はゼロです。当然、予測できない得体の知れないエラーも失敗も大量に出てきます。しかし、メンバーは、自分が知らない分野を高速で吸収する力があり、別の分野で既に専門を持ち、修羅場をくぐってきた経験があります。その力と経験は、大量のエラーと失敗をカバーするスキルに直結していることが実感できました。
今回のイベントプロジェクトは、まだアップデート機能の追加もあり、途中段階ですが、現時点で学んだことは、多分野の知識・スキル・経験を広く深くしている人間は他を寄せ付けない強さがあるということです。エンジニアの世界では、彼らのことをフルスタックエンジニアと呼び、尊敬の念を抱きます。
チームの強さは、この「フルスタック」と、それでも満足しない「渇望感・飢餓感」にあるということが分かりました。
最後に
それでは、実際にどんなアプリを開発したのか、宣伝含めて説明したいと思います。H.RegexのFacebookのページを閲覧していただければ、直感的に分かりやすい動画をご覧になれます。
『Deer.D』〜iOSアプリケーションの紹介と使い方〜
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■転送
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