こんにちは。熊谷優一です。文部科学省で開催された『国際バカロレアに関する国内推進体制の整備事業シンポジウム2018』終了後の情報交換会にファシリテーターとして参加してきました。
今回は先日発足した『文部科学省IB教育推進コンソーシアム』について取り上げようと思います。
IB教育推進コンソーシアム
いよいよ日本におけるIB教育を推進するためのコンソーシアムが立ち上がりました。ようやくという感がありますが、アオバジャパン・インターナショナルスクールがコンソーシアムを運営することに決まりました。
私もとあるプロジェクトに関わらせてもらっているのですが、その打ち合わせでの議論が本質的過ぎて、私は目を丸くしました。今までIB教育に関する集まりでは、どうも話し合いが的を得ていないような気がしていたのですが、このコンソーシアムではIB教育を実施する行政、学校管理職、実践者たちが集まり、日本におけるIBのすべての教育プログラムの実践についてかなり核心に迫る議論が繰り広げられました。一条校のIB関係者が多いということもあったかと思います。
このブログでも何度か取り上げましたが、IBに関する情報はすべての人に開示されているわけではなく、限りがあります。候補校以上の学校でなければ入手できない情報、そしてDPCでなければアクセスできないサイトなどなど、ワークショップリーダーやIBのプロジェクトに関わっている人しか知りえない情報など、様々な階層があります。
入手した情報は、時に他言しないように署名を求められることがあります。また、「Resource for schools in Japan」にアップされている情報以外のIBの文書は基本的にIBにあるので、当ブログでも取り上げることができませんでした(ここで公開されているIBの文書は文科省が著作権を持っているそうです)。
文科省主導の下、こうしてコンソーシアムが立ち上がったことにより、情報の集約がなされることと期待しています。
コンソーシアムで情報を入手する
まずはみなさん、こちらの『文部科学省IB教育推進コンソーシアム』のサイトにアクセスしてみてください。
情報は学校関係者、大学関係者、保護者、企業向けの情報に整理されています。また、IB教育について、「知る」「学ぶ」「参加する」「IBコンソーシアムについて」の4つの情報のカテゴリーでIBという教育プログラムの全体像と日本におけるIB教育の現状に関して情報を得ることが可能です。
「Air Campus」というIBに関する幅広い議論ならびに関連した様々な情報を共有することができるプラットフォームが10月14日から一般公開されました。具体的な議論や情報交換は、「Air Campus」上のディスカッションフォーラムで実施されます。
登録・利用は無料で、IB教育に関心を持っている方であればどなたでも参加することができるようです。Air Campusの登録申込、ログインはリンク先より行えます。
コンソーシアム運営事務局より
ここでコンソーシアムの運営事務局の小澤大心(おざわこころ)先生から一言いただきたいと思います。小澤先生はこれまで、TOKの勉強会を毎月開かれてきました。10月26日(金)で16回目になりました。興味がある方は教員による自主学習会のご案内【第16回 TOK定例学習会】をご覧下さい。
では、小澤先生よろしくお願いします。
文部科学省IB教育推進コンソーシアム事務局の小澤と申します。今回、文部科学省で、国内における国際バカロレア教育のさらなる普及促進を目指して「文部科学省IB教育推進コンソーシアム」を発足いたしました。こちらの庶務をアオバジャパン・インターナショナルスクールが担当しております。
国内における国際バカロレアに対する理解ならびに各教育プロクラムの導入・運営に対する効果的な支援を目指し、グローバルな時代にふさわしい人材をIB教育を通じて育てていくことが目的です。IBに知見を有する方々にお集まりいただいているコンソーシアム関係者協議会、ならびに十分な実務経験を有する先生方にご支援をいただいてるAir Campus実行委員会(ファシリテーターの先生方)の活動も開始いたしました。 熊谷先生にもAir Campus実行委員会のファシリテーター教員としてご参加いただきながら、国内におけるIB普及・促進の活動に尽力いただいております。ICTプラットフォームの情報掲示板であるAir Campus®上で、IBに関心のある方々と双方向に情報を共有できるようなコミュニティを作っていければと願っております。どうか今後のコンソーシアム活動に皆様の積極的な参加をお願いいたします。 |
最後に
最近、IBについて関心を持つ方がどんどん増えてきていると実感しています。当ブログへのアクセスも今年に入ってから、うなぎのぼりです。最近では東南アジアからのアクセスが増えています。何かのイベントでもブログを読んでいますと声をかけていただけるようになりました。また、現役のIB生から進路相談を受けることもありました。
みなさんIBに興味を持っているものの、情報入手には苦労されているようですが、「Air Campus」で(一定のルールの下に)質問したり、情報を交換したりできるようになるので、IB教育への理解が一気に加速するのではないでしょうか。
ただし、やっぱり本質的なことはIB認定校でないと発信できないこともあります。興味がある方はIB認定校で行われる学校説明会や体験授業会に赴いて、直接聞いてみることを勧めます。