今からIBを始める君へ:渇に臨みて井を穿つ その1

どうもお久しぶりです、ライアンです。新年が明けてからだいぶ時間が経ちますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

原稿を書いている現在(2022年2月4日)、今年度のIB生は、1月上旬にIBDPの結果が返ってきてから、きっと進学等々で忙しい時期でしょう…。

一方、僕の新年はというと、あのクマユウ(!)でさえ唖然とするほど、人生で二度とないような大ドタバタ劇(?)で幕を開けました。

もしかしたら、こんな僕の紆余曲折ありながらの話ですが、IB生の皆さんやIBを目指す人にとって、有益な情報になるかもしれないので、実体験と共にここに書き記すことにします。多分、「何言ってんこいつ?」ってなって仕方ないかもしれませんが、どうか温かい目で読んでいただければと思います。

「9回裏」の悲劇

さて、タイトルでも察しがついたかと思いますが、IBDPの結果で悲劇が起きました。1月はじめ、新年が始まってまもなくのことでした。僕の一回目のブログを読んでいる方ならお分かりですが、自分でもあれほど言っていたのに見事に散りました。

結果の詳細は伏せますが、合格基準点(パッシングスコア)を超えておきながら、ディプロマ取得の必須条件である、ハイヤーレベル(HL)で受けている3科目のみの得点の合計(12点以上)であと1点及びませんでした。もっと言うと、数学HLでの評定があと3点で「4」にたどりつけたほど、ものすごく惜しいところでした。

去年の寄稿で、僕は常に「9回裏、3点差、フルカウントでボールを選ぶか、ヒットかホームランを打たない限りアウトになる」と言っていましたね。

ライアン君はIBDPの各科目の学習を通して、自分が何者なのかという問いに答えるゲームをやっているようだと話しています。

今のこの状況は、2点タイムリーを打ったのに、一気に本塁へ向かうところで、走塁ミスでアウトになったという感じでしょうか。このたった1点で、天と地の差ができると知っていたのなら…。きっと、腕を回しに回した三塁コーチが叫びに叫んでいるでしょう、「お前ちゃんと走れよ!!!!!」って…(笑)。

Remark & Retakeという救済の道

結局どうしたって、後の祭ですが、結果を見た後が大ドタバタ劇の始まりでした…。

「審判!、VAR!いやEUR!」

IBから結果が返ってきた後に、万が一でディプロマが取れる措置があります。それが、Remark(再採点)とRetake(再試験)です。

まずRemarkでは、EUR(Enquiry Upon Result)という手続きを取った上で、結果に対してIBに再採点を要求することができます。

そしてRetakeはその名の通り、11月・5月セッションの試験を受け直すことができます。例えば11月試験を受けたなら、次の5月試験に点数を上げたい科目の試験を再び受けるという感じです。

しかし、これらは所属するIB校が決定をした上で行える措置です。RemarkとRetakeをする場合は必ずIBコーディネーターとしっかり話をしてください。

RemarkとRetakeの注意点

ただ、Remarkを要求する際、Retakeを考える際には注意も必要です。

DPの成績は7段階のグレード(評定って感じでしょうか)で出ます。そのグレードは内部評価と外部評価を合わせ、100%に換算されます。何%以上がグレード7なのか、何%から何%までがグレード6なのかは各DP科目のバウンダリーも発表されるので、それでわかります。

Remarkは、ひとつ上のグレードに必要な点数にあまり開きがありすぎると意味がなかったり、Retakeもグループ1の日本語科目以外のDP科目を日本語で受ける場合だと、5月試験で、日本語の科目を受験することが極めて困難だったりするので、注意が必要です。

さらに、RetakeもRemarkも別途費用がかかります(シンプルに高い!!!スマホ買えるんですけど!!!)。ですが、Remarkを要求してもしグレードが上がったらお金は返ってきます。これは一か八かですね。

中休み

もし万が一を考えたい場合は、この二つも考えてみてはいかがでしょうか。もちろんIBコーディネーターの先生とよく話したり、詳しく解説しているサイトもあるのでチェックしてみてください。

【IB DP】「Remark」「Retake」って?大学受験への影響は?

新年早々、僕はパッシングスコアを超えていながら、HLの要件にあと1点足りなかったこと、いいえ、あと1点取れなかったことに打ちひしがれ、絶望していました。

どうしようもなくなり、僕は夜通し考えてもどうしようもならず、早朝4時にクマユウに長文のメールを送りつけました。そして今後のことについてじっくり話し合い、あと数点でグレードが1つ上がる科目はRemarkを要求することに、英語で試験を受けたHLの2科目については5月に再受験することにしました。また、万が一のことも考えて、大学には9月入学できるようTOEFLのスコアも同時に目指すことにしました。

今回はここまでです。この顛末は次回のエントリーで書きたいと思います。IBDPを受けようと思っているけれど、ディプロマが取れなかったらどうなるんだろうと思っている皆さんに、僕の経験が何らかのヒントになれば幸いです。