世界から注目を集める日本のIB

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みなさん、こんにちは。熊谷優一です。

2017年9月19日に韓国EBS(日本の教育テレビに当たる)で日本が公教育にどのように国際バカロレア(IB)を導入するのかに焦点を当てたドキュメンタリー番組が放映されました。私もひょんなことからこの番組に出演しています。

出会いは風の中

この取材班に出会ったのは2017年3月末に横浜で行われたIBのアジア大会でのことでした。文部科学省のプレゼン会場に元ソウル大学の教授がいらしていて、その時に韓国語で話しかけたのがきっかけです。

韓国の大学入試といえば、毎年「修能試験(日本のセンター試験に当たる)」が行われる時期にはニュース番組でも取り上げられますが、受験生にとって人生をかけた大勝負です。それまでの間に、1つでも多くの、1つでも上位の資格・点数・スペックを獲得するために幼少期から熾烈な競争が繰り広げられます。

公共のバスには塾や予備校の広告が満載です。あるときは、「昨年の修能試験の8割的中!」なんてのもありました。ていうか、「それ大丈夫なの?」と心配に思ったりしましたが、とにかく点数を取らせてくれる人がいい人という確固たる価値観は子供を持つ親の間では定着しています。

「試験で点数を取る」ことが子供たちがキャリアを築くときに本当に役立つのか、社会はよくなるのかということに疑問を唱えたのが、イ・へジョン教授です。点数で管理されることによって、生徒の創造性や柔軟性が損なわれ、彼らは大人になって、今までは起こりえなかった社会的課題を解決しなければならなくなった時に、社会が大混乱に陥るのではないかという危機感を持っていらっしゃいました。

日本でも出題者が設定したたった1つの答えにどれくらい早くたどり着くかがこれまで学力とされてきました。それを端的に表したのが「偏差値」ですよね。大学入試改革では点数では測りきれない学力があることを認め、その制度改革が進められています。

取材の顛末

取材先についてはいくつか提案をしましたが、私1人では到底やりきれません。そこで韓国語ができる筑坂のお母さんにコーディネートをお願いしました。取材クルーも時々かなり無茶をするんですよ。その要求を取材先と交渉するのも苦労したとおっしゃっていました。取材があったのは6月。ようやくその苦労が報われたのではないかと思います。本当にご苦労様でした。

私も韓国語でメールのやり取りをしたり、取材の際に通訳をしたり久しぶりにどっぷり韓国語を駆使しました。忘れてしまって出てこない単語も多く、「やばい、もう一回勉強しよう」と思ったのですが、一方で帰国して6年経つ割には結構いけたんではないかと思います。(ちなみに、あれ以来毎日韓国ドラマを見ています)

番組は「産業革命:教育大改革2部:評価の枠をぶち壊せ」というタイトルで、上記に述べたように、ひとつの明解を答えさせるのではなく、論述式である課題に対してどのように自分なりの答えを見出していくのかという評価方法として、日本がIB教育を導入した経緯などが取り上げられています。

また、韓国ではIB Japan Ambassadorの坪谷ニュウエル郁子先生にインタビューした記事もリリースされています。残念ながら日本語に翻訳されていないのですが、日本の教育が論述型の評価方法を採用したことに対して、韓国の教育でも必要とされるのではないか、そして日本の公教育におけるIB導入は多額の授業料を負担することができない家庭の子供たちでも世界水準の学習に挑戦することができることを可能にするため、教育を受ける機会が拡充する可能性があるといったような内容が書かれています。

OhmyNews

ReadersNews

反応様々

さて、私がこのドキュメンタリー番組の放映を知ったのは、韓国に住む私の友人や以前ソウル近郊の外国語高校で教えていた時の私の生徒からでした。ひどいんですよ、みんな。

「真面目な顔がインチキ臭い」「作り笑顔が胡散臭い」「時折見せる悪い顔がクマユウのすべてを物語っている」「全体的に詐欺師のようだ」などなど、私にそれぞれ個人的感想を送りつけてきます。

このブログに登場している5人の生徒からは、「薄仄かにスクリーンに映し出されているfear(恐怖)という単語にクマユウの人間性が滲み出ている」「この間発売された雑誌に笑顔のクマユウの写真が使われていたが、ダマされてはいけない。クマユウを紹介する写真ではこれを使うべき」と言われました。

1つ言っておきますが、奴らは高校時代、少々私から厳し目の指導を受けたという理由から、このブログを読んでいるみなさんに「クマユウは怖い」と印象付けようとしているんです。しかし、決して私は怖くありません。このところ、「ブログを読んでいます」と声をかけていただくのですが、みなさんなぜか恐る恐るなんですよね。「怖い人だと思っていました」とおっしゃるんですが、決してそんなことはありませんから、気軽に声をかけてください。根暗ですが、フレンドリーで陽気なおじさんですから安心してほしいです。

最後に

さて、9月25日(月)に発売になった「授業づくりネットワークNo.27―越境する授業 オルタナティブ教育に学ぶ (授業づくりネットワーク No. 27)」という本に「国際バカロレアが日本の教育に与えるインパクト」という文章を寄稿しています。書店で見つけたらお手に取って読んでみてください。

IBの世界に足を踏み入れて以来、私の世界は格段に広がりました。日本国内はもとより、世界中のIBに関わる先生たち、興味を持っている保護者や中学生のみなさん、教育関係者や企業のみなさんなどと話していると、私が教育について知っていることはほんの一側面に過ぎなかったことを実感します。

でも、1つだけはっきりと言えることがあります。私は紆余曲折、遠回りしながら今のキャリアを築きましたが、ただのひとつも無駄なことはなかったということです。ある決断と行動が、次の機会を生み、新たな興味を運び、気が付いたらたくさんの知識とスキル、そして人脈を得たように思います。知らないでいるよりも、今の方が断然楽しいです。

この前、台湾の学校からも何通かメールで問い合わせがありました。世界が日本のIBを注目しています。日本の教育をグローバル化するチャンスと捉え、今からIBを始める中学生のみなさん、保護者のみなさん、IB教育に携わる先生方、一緒に道を切り拓いていきませんか?

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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