みなさん、こんにちは。すっかりご無沙汰しています。熊谷優一です。お変わりなくお過ごしでしょうか。
そろそろ私たちの活動を再開しようと準備運動を始めています。現在7月27日に大阪某所で計画しているイベントについて、間も無く情報がプレスリリースされるはずです。今回は私のエグゼクティブ・プロデューサー、キャロル犬飼ディクソン先生に基調講演していただきます。彼女を大阪に招いて、皆さんに知ってほしいんです。こんなにポジティブな気持ちにさせてくれる教育者がこの世にいることを!
先日も彼女に会いに行ったのですが、彼女と話す時はいつの間にかエゴが自然と剥がれて、久しぶりに自分の純粋に触れたような気持ちになるんですよね。そんな思いを皆さんにも体験してほしいと思っています。
その他にも…あんまり情報解禁する前に言いすぎるのもよくないですが、IBの主要3つのプログラムにおける学習の連続性をテーマにするので、小学校相当のPYPの実践者(私の学校の先生たち)とDP修了者(AIC NZの卒業生で45点満点取得)を招いて、指導者と学習者の立場から話してもらうことにしています。
それもこれもですね、私が現在校長を務める学校が国際バカロレア校に認定されて、ようやく余裕ができてからできるようになったんですよ。聞いてほしい。本ブログを更新しない日が続いていましたが、本当に目まぐるしかったんです!
今回で私にとっては3校目のIB校認定になります。今回はコーディネーターではなく校長という立場で、また高校生向けのディプロマ・プログラム(DP)ではなく、小学生向けのプライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP)で認定を目指すという点で新しい体験だったので本当に探り探りの毎日でした。
で、現在私は猛烈に悔しんでします。これまでの経験から、2023年4月に開校して2年以内には絶対に認定をとってやると意気込んでいました。前任校の水都国際は開校11ヶ月目で認定をとりましたから、自信はそれなりにあったのですが、今回は2年と22日かかりました。目標より22日過ぎたという、この微妙な日数に私は今なお臍を噛んでいるところであります(保護者の皆さんからはむしろ慰めてもらいましたが…)。
そんな中、私にとっては『知の理論(Theory of Knowledge:TOK)』に続いて、『Japanese B』という科目でも採点方針を策定するプリンシパルイグザミー(Principal Examiner: PE)をやってほしいという打診がIBOからありました。TOKのPEは校長を引き受けるタイミングで降りたのですが、Japanese BはTOKに比べると負担が格段に少ないので、採点は続けていました。でも、PEとなると採点標準化会議を主催したり、仕事が格段に増えるのもわかっていたので、ちょっと迷うには迷いました。が、「2科目でPEをやった日本人って他にいなくね?」といつも「1/1」になれるスポットを探してキャリアを紡いできた私のミーハー心満載の指針に勝てず引き受けることとなり、ちょっとてんやわんやだったんです。
考えてみれば、前々任校の筑波大学附属坂戸高校でIBの担当になり、私がキャロル先生と出会ってからのこの10年、思いもよらない機会が舞い込み続けました。チャンスは本当にありがたかったのですが、大概は精神的にやられっぱなしでした。一番近くでそれを見ていた本ブログを共同運営してきた松岡航くんは以下のエントリーで私について、『「鼻を根本からえぐり折られるような思い」をするたびに、自分の個性(この場合はネガティブな側面)と向き合いながら課題を乗り越える、キャリアを築いていこうとするところに、とても前向きな面を感じています。』と書いています。
でもね、「鼻を根本からえぐり折られる」痛みの後も経験したのでね。うまくいかないことに打ちひしがれても、学んだことやその後の成長につながったことを思うとむしろその痛みも成長痛として必然だったし、心が折れかかった生徒を指導している時にかける声がけが変わったなって思うんですよね(以下のエントリーで私が「先生、ごめんな」って伝えた生徒の一人が、今回のイベントのチラシなどのデザインを担当します)。
私は宮城県の高校教員としてキャリアをスタートしました。今思うと法定研修や校内研修などで、学校教育について、学校という組織について、たくさんのことを学ばせてもらったなと思います。その後、国費留学生として延世大学大学院でも貴重な学習機会をもらいました。筑波大学附属坂戸高校でも、日本初の公設民営校である大阪府立水都国際でも私は自分では思いもよらなかったことに挑戦させてもらえました。インターナショナルスクールの校長としてやっていられるのもこれまでたくさんのことを学ばせてもらったおかげに他なりません。
どうやったら、私が学ばせてもらったことを還元できるだろうと考えてた時に、思いついたのが今回のチャリティイベントです。参加費は無料で、募金を募り、赤十字に寄付する。災害が多いこの国でコミュニティの一員として貢献する手段として、このような取り組みを始めてみたいと思いました。
情報解禁までもう少しです。私たちがどのように社会の一員として貢献しようとしているのか、その後ろ姿を子どもたちに見てもらえたら嬉しいです。もしよかったらご一緒ください。